アメブロ

― 鰯の頭の散歩みち ー

今回が記念の700

 

ご訪問

ありがとうございます

これからも

よろしくです

 

◇◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇

歴史は繰り返されるのか

新興教団で繰り広げられる

(おぞ)ましきイニシ(通過儀礼)エーション

 

英知とハードボイルドで

果敢に挑むSMKY

組織犯罪と人間の欲望を探る

社会派妄想小説

 

諸般の事情により配信頻度は

週2~3回程度かも

 

ご訪問よろしくです

 

◇◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇

 

 

 

教祖の公祐浩一への接近役

 は、フリーの映像クリエイ

 ター白木唯が適任

他の三人には、言わずもがな

暗黙の了解だった。

 

 

どうすれば、

(いち)(はや)公祐へ接近出来るか。

 

映像クリエイターの(ゆい)は、

教祖をテレビ番組に出演さ

せる

と言う作戦を考えた。

 

キー(6大局)局への交渉は難しいが、

地方局なら可能と踏んだ

 

番組の企画内容は、

(信者)小規模(数1万人程度)の新興宗教(6人)

 によるディベート合戦

唯は、この企画を付き合いの

ある「札幌テレビ」の(PD)ロデュ

ーサーに持ち込んだ。

 

法外(PDへの)心付(こころづけ)()いたのか、

1時間の番組が決まった。

 

インコ真理教・教祖(こう)(ゆう)は、

自身が札幌の出身。

二つ返事で、出演オファーに

応じた

 

 

深夜帯のオンエアにも関わら

ず、番組は高視聴率を獲得

 

画面からは

他の出演者を圧倒する

ディベート(りょく)を発揮し、

得意満面の笑みの公祐浩一

が映し出された。

 

番組のディレクターを(にな)った

白木唯は。

流石(さすが)、公祐教祖様。ああいえ

ばこうゆうは、健在ですね

と、持ち上げた。

 

おまけに、唯には。

オンエア直後、キー局から

企画依頼が舞い込む有り(あり)(さま)

 

 

番組出演をキッカケに

唯と公祐浩一は急接近した

 

ここは皇居の堀の水面(みなも)に、

白亜の壁が影を映すホテル。

パレスホテル東京の6階。

ラウンジバー「プリヴェ」の

テラス席。

 

少し草臥(くたび)スーツと、

スタジャンGパンが。

男は、(こう)(ゆう)浩一(こういち)

女は、白木(しらき)(ゆい)

 

億単位の教団資金を(あず)かる、

教祖公祐だが。

ファッションには、からきし

興味が無い。

普段はクルタと呼ばれる、

白地のハイカラ―のシャツで

過ごしているようだ。

 

 

唯は公祐に、ある提案した。

それは、

教団のプロモーション映像

の制作。

 

インコ真理教のホームペー

ジを拝見したが、(ひど)駄作(ださく)

加えて今どき、ヨガ教室や

 チラシで入信勧誘なんて

 

ターゲットを若者に(しぼ)るな

ら、全身が(こお)り付くような

映像でなければ

是非、私に作らせて下さい

 

札幌テレビの番組出演が、

想定外の反響

だったことで。

公祐は、唯の手腕を評価して

いた。

 

 

公祐さんは、日本酒をお飲

みになりますか

と、(ゆい)唐突(とうとつ)に問い掛けた

 

私は、下戸(げこ)で日本酒どころ

かビールもダメ

と、公祐が答えると。

 

唯は、タブレットの画面を

向け。

ワイヤレスイヤホンを渡しな

がら、

これは、ある蔵(プロ)(モー)PV(ショ)(ンビデオ)

5分間だけ、視聴して

と言った。

 

 

5分後、

公祐さん、1階のロイヤル

バーで何かお飲みになりま

せんか

と、唯が誘うと。

公祐が、

行きましょう。急にお酒が

飲みたくなりました

と、応じたのだ。

 

 

 

カウンター席に並んだ二人。

あのPVは、巧妙(こうみょう)にサブリ

ミナルを仕込んであるの

お酒が飲みたくなったのは

 その効果の(あらわ)れよ

 

 

私が制作したインコ真理教

PVを、ホームページに

添付するだけで。入信の問

い合わせが、日に100件は

あるハズ

一度、教団施設を見学した

いわ

と唯が言うと。

 

公祐は、二つ返事で了承した

 

 

(つづく)

 

◇◆◇◆◆◇◆◆◇◆◇

■主な登場人物(適掲載)。

俣阿野志隈。私立探偵。極諜報員。

浜まり。弁護士。極秘諜報員。

京歌。志隈の妻。極秘諜報員。

白木唯。映像クリエイター。極諜報員。

鬼頭史郎。警視庁公安部/真の肩書不詳。

浜智之。まりの夫。寺住職。

公祐浩一。インコ真理教・教祖。

土川光実。インコ真理教・No2。脱退。

 

■本作品は、フィクション作品

登場する、地域・人物・組織等の名称及び

写真・イラスト等は現存のものと無関係。

法規制度や時代考証などの齟齬は、容赦。

 

■添削・校正なしでの配信につき、誤字脱字

の程ご容赦を。

 

〈鰯の頭〉

 

◇◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇