次作の書き下ろしに際し。

二つのことを、念頭に置いて

いる。

 

一つは

一話の登場人物を、

極力(しぼ)ことに。

多くても、数人に

 

作者自身が、「誰が誰だか

判らなくなってしまうので。

皆さまには、尚更(なおさら)かと。

 

二つは

親切心からの、余計な注釈(事柄の解)()

極力書き込まないことに。

 

小説」なるシロ(代物)モノは。

所詮(しょせん)は、妄想作品

余計な(解説)釈など不要

なのでは?と。

今更ながら、気づいた次第

その部分(代わり)を、この「予告」に

(つづ)っている。

 

 

江戸の町。

武士も庶民も、風呂好き。

あちこちに「銭湯(せんとう)」がある。

名の通り、(せん)8文(260円)が入浴料。

 

元禄(げんろく)の頃までは「男女混浴

が当たり前だったのに。

何を考えたのか、吉宗(よしむね)(こう)

混浴禁止令」の御触(おふ)れを。

 

そこは、(いき)な江戸っ子。

洗い場に、三尺の衝立(ついたて)を置い

ただけ。

 

銭湯は、どこも薄暗い造り。

そこで、他人への配慮から。

独自のマナー。

 

冷者(ひやもの)でござーい

 冷えた体で、すみません。

田舎者(いなかもの)で、ござーい

 (身体に)れたり、お湯を掛けてしま

 ったとき。

お先に」、「お早い

おゆるり」、「お静かに

誰もが声掛けをする。

 

 

さらに銭湯は。

武士の家族も、町人の家族も

一緒に利用。

洗うのを手伝う「(さん)(すけ)」は。

男も女も洗う。

 

それと、古くから銭湯は。

湯屋(ゆや)」と呼ばれた遊興施設。

明暦(めいれき)3年(1657年)に、幕府が禁止する

までは、「湯女(ゆな)」がいた。

湯女は、昼は客の体を洗い。

夕方からは、オモ(男性客の)テナシ

 

 

銭湯の二階は、男は碁や将棋。

女は茶飲みをする、社交場。

夏は浴衣(ゆかた)姿だが、少し寒いと

上から丹前(たんぜん)羽織(はおる)る。

 

丹前の元々の由来は。

吉原の遊女「勝山(かつやま)」が、

湯女(ゆな)の頃。湯屋のに、

越後の(ほり)(たん)()(のかみ)の下屋敷。

勝山目当(めあ)てに、湯屋通いする

男衆が羽織った(はん)(てん)姿を。

丹前(たんぜん)と呼んだ。

 

 

 

お話、変わって。

税金のことを。ざっくり

 

納税者は、主に農民。

年貢(ねんぐ)と言われる()地使用税。

*農作物の出来高に関係ない。

 

商人(事業主)は、「運上(うんじょう)(きん)冥加(みょうが)(きん)

と言われる営業税。

 

町人の中で、奉公人(ほうこうにん)や無職の

者。そして、寺・神社関係者

は納税義務なし

 

勿論、武士には義務なし

 

 

不公平と言えば、不公平。

 

されど、この時代の人口

士農工商構成(成人人口)比率

注目あれ。

 

農民、 85%(60%)。

商人、  5%(10%)。

武士、  5%(10%)。

その他(奉公人・無職)、 5%(20%)。

 

数値は全国平均。()内は江戸町内。

商人には、個人の商人・工人を含む。

江戸の武士には、浪人も含む。

 

 

お分かりのように、国民の

圧倒的多数が農民であった。

農民から(しぼ)り取ることで、

税収が(まかな)えていたのだ

 

士農工商」の身分序列は、

武士を除いた、納税序列であ

ったのだ。

 

 

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妄想小説・第7作

隠居(いんきょ)探偵(たんてい)

 

配信1月1日開始

 

300(江戸時代)年前(・中期)の江戸八百八町。

妄想小説が(ゆえ)

奇想天外(きそうてんがい)奇々怪々(ききかいかい)

言葉(づか)いも、時代考証(こうしょう)も。

(かま)いなしの、展開。

果たして、サスペンスか人情

ものか、それとも・・・

 

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