賢明なる皆様は、三人の登場人物。
誰をモチーフにしのか。
既に、お気づきのハズ。
今夜は、
スカスカ大統領と、玉良夫の二人を。
もう少し、妄想してみよう。
〈今夜の主な登場人物〉
・スカスカ(インドネシア大統領)
・山本八重子(第三夫人デモネ)
・玉良夫(フィクサー・黒幕)
面白いのは、「Sukasuka」。
これが彼のフルネーム。
「○○・○○・Sukasuka・○○」。
○○の部分が無い。Sukasukaだけ。
民族主義運動、独立運動に足跡を残し
た政治家。
雄弁な演説とカリスマ性で、大衆を
鼓舞。独立後の初代大統領に就いた。
在職期間22年。
軍事クーデターで、失脚したが。
同国紙幣に肖像が使われるなど。
今尚「建国の父」として愛されている。
生まれは、オランダが植民地として
支配した「ジャワ島」東部スラバヤ。
幼いころから、勉学に励みオランダ語
を習得。
宗主国オランダが、創設した学校に
入学したものの。
卒業と同時に、反植民地運動に傾倒。
独立運動中には、幾度となく植民地
政府に逮捕され。
禁固刑や流刑となった。
1939年9月、第二次世界大戦勃発。
1941年12月、太平洋戦争開戦。
東南アジアのオランダ領 イギリス領
アメリカ領の敵国軍を次々に日本軍が
放逐した。
日本軍の司令官は、オランダ植民地
政府に囚われていたスカスカを解放。
スカスカは、インドネシア独立の為
日本軍に協力を約束。
このことが結果的に、インドネシア
の島々を戦禍から守ることになった
のだから。
世は、まさに奇々怪々。
1945年8月15日。
日本が、連合軍に降伏。
オランダ植民地政府は、オーストラ
リアに逃亡したまま。
この『空白』の隙を突いて。
8月17日、スカスカは。
インドネシアの「独立」を宣言した。
その後、
インドネシアの国家独立軍と、オラン
ダ軍との間でゲリラ戦が続いたが。
翌年11月、ようやく停戦協定を締結
した。
ところが、
これでも決着が付かなかった。
1947年1月。
オランダ軍が空爆を再開した。
8月、国際連合安全保障会議が仲裁。
「和平会談」で停戦が成立。
ところが、これでも。
オランダ軍の攻撃が止まらず。
ついには「和平会談・決裂」を宣言。
スカスカ大統領らを逮捕拘束。
バンカ島に幽閉した。
しかし、その後。
国際世論は、植民地主義に固執する
オランダを非難。
紆余曲折の末、「ハーグ協定」の締結
により。オランダは、インドネシアか
ら手を引いたのであった。
スカスカの波乱万丈の人生は、
更に続くのだが。
一応、ここまでで終わりに。
次に、
玉良夫の、ごく一部を覗くことに。
なにしろ、謎だらけの人物。
彼に関する書籍類は、多数出版され
ているのだが。
どれもが、フィクションとノンフィ
クションが混在している。
まず第一に、彼の肩書を。
どう表記すべきか。そこが既に問題。
鰯の頭は、
彼を、「フィクサー*」と呼ぶ。
彼の弁を借りれば、
「CIAエージェント」らしい。
まあ、似たり寄ったりだが。
こんな肩書もある。
政商、右翼運動家、暴力団顧問、
政財界の黒幕、陸軍嘱託、海軍嘱託
実業家、などなど。
*フィクサー:政治・行政・企業活動で、
正規の手続きなしに「決定に影響を与
える」力(手段・人脈)をもつ人物。
「この続きは、また明日の晩に」
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小説の設定は、オスマン帝国やペルシャ帝
国やローマ帝国。中世ヨーロッパの国々。
さらにアジア諸国。ついに日本までも。
妄想小説ゆえ、どこが舞台なのか。
その日の、キーボード任せ。
*ヒジャブ:イスラム教の経典(コーラン)
では、女性は顔をヒジャブ(スカーフ)
で覆うことが義務と記されている。
歴史的事実との齟齬・時代考証の矛盾は
妄想小説の特権として、ご容赦願うなり
全39話を予定
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