オスマン帝国が、600年以上も続いた
最大の要因は。
皇帝直属の近衛部隊「イエニチェリ」の
存在。
そして、宮廷の官僚や地方官らが世襲
を絶ち、能力重視の人材登用制度で運
営。多くの国は、戦時の兵力は傭兵が
一般的。*傭兵:金銭での雇われ兵士。
対してオスマン帝国の軍隊は、訓練を
受けた常備軍。
さて、今夜の妄想は昨夜の続き。
・オスマン皇帝(帝国の王)
・ムスタファ王子(皇帝の弟)
・ミュゲ(ハレムの女官)
兄のオスマン皇帝から、
「秘事の翌朝に、女子を処刑せよ」
と命じられていたムスタファ王子。
ミュゲの話の続きが、聞きたくて。
次の晩も、寝殿へ呼び寄せました。
ミュゲは、秘事が終わると。
昨夜の続きを、話し始めた。
王子は王様に、
「雨で着物が濡れないように、馬の腹
の下にしまったのです」
「だから、馬のお陰。それが何か」
と言った。
ミュゲは、
王子様このお話は、これでおしまい。
「もっと面白いお話をしましょう」
と、話し始めた。
昔々あるお城に、ネズミを捕るのが
上手な一匹の猫がいました。
ネズミたちは、巣から出られず
ビクビク。
その為、お腹がペコペコ。
これでは、飢死にしてしまうので。
ネズミたちは、話し合いました。
子供のネズミが、発言しました。
『猫の首に鈴を、つけましょう。猫が
近づくと、チリンチリンと。音がし
たら、逃げればいいのでは』
「賛成」「賛成」「Good idea」
ネズミたちは大喜。
ところが、高齢のネズミが。
「誰が、猫の首に鈴をつけるのじゃ」
と言ったのです。
ネズミたちは、黙り込みました。
ミュゲが言いました。
「ムスタファ王子様、このお話を聞い
てのご感想は?」
「一見、良い考えだと思っても。
深く考えないと、落とし穴が」
「私を殺さないと約束してくれたら、
為になるお話を、毎晩お聞かせしま
す」
と、ミュゲ。
それから暫くして。
トプカプ宮殿での女官たちの処刑は、
廃止になったのでした。
「この続きは、また明日の晩に」
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小説の設定は、オスマン帝国やペルシャ帝国
やローマ帝国。更に中世ヨーロッパの国々。
妄想小説ゆえ、どこが舞台なのか。
その日の、キーボード任せ。
*ヒジャブ:イスラム教の経典(コーラン)
では、女性は顔をヒジャブ(スカーフ)
で覆うことが義務と記されている。
「ヒジャブ」に登場するのは、外国人。
彼等の名前をカタカナで表記すると、
誰が誰だかよく判らない。その辺を考慮し。
一話の登場人物を、原則五人以下に。
歴史的事実との齟齬・時代考証の矛盾は。
妄想小説の特権として、ご容赦願うなり。
全39話を予定。
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