カールおじさんの秋桜畑 | iware8940さんのブログ

カールおじさんの秋桜畑

マズイよ。せっかくおいちゃんが受け入れてくれたのに。

「やっやゃ、カールはん!行儀の悪いオナゴやなんてっ」

「そらそやろ!どっから入ったんか知らんけど、他人の家やから言うて土足はナイやろっ」

「あっしもた…」

「今頃脱いでも遅いわ」

「えらすんまへんどしたっ」

あぁ…そっぽ向いちゃった。

「おいボン」

「さっきの答え、どれくらい考えた」

「ぅぅ…ん三日間ずぅっと考えた」

「ほぅか、ずぅっと考えたか」

「あのウチもおるんですけど、あっ無視しはる」

「それで僕は正解?」

「まっ正解としよ。」

「やったぁ、じゃここに来てもいいの?!」

「しょうがない。約束やからな」

「まぁ…気ぃおさまらへんけども、孔ちゃんがここに来たい。言うんやし…」

「おい、外人娘なにひとりでぶつぶつ言いよる」

「重ね重ね失礼なおヒトやっウチは舞子どす」

「アホ言え、お前が舞妓なワケあるかっ」

「おいちゃん違うよ、舞妓さんじゃなくて舞子さんだよ」

「あぁっ紛らわし、そないな名前つけなや」

「ウチがつけたんやおへんえ、親から頂いた大事な名前どすっ」

「まぁまぁふたりとも」

本当にふたりとも。あっ結構似てるかも…。

「……」

「………」

何で?何でふたりとも黙りこむの…。

「あんさん、嘘ついてはったんどすか?」

「嘘なんかついてへん」

「これあんさんの名前やおへんか?」

舞子さんが手にしてたのは一枚の紙切れだった。 どうして舞子さんが突然そんな物持ってるのか。

「お前何者や…」

「西岸 薫 これがほんまの名前なんどすな」

何だか立場が逆転してる。カールおいちゃんが攻められてる。

「せいがん、かおる がカール。確かにその名前が似合う人相してはりますけどぉ?」

「嫌がらせか」

「どこまでも人聞き悪いおヒトや」

「これが嫌がらせやなくてなんや」

おいちゃんは凄く嫌がってた。

「舞子さん……」

「そや、ほんまの名前は西岸薫や。ただ、もう棄てた名前や。それがどないしたら、そないな紙切れに浮かんできたんか知らんが、放っておいてくれ」

おいちゃんは悲しそうに俯いた。



続く