『 寒空と陽だまり 』
裏山のね、木の葉は落ちて、こんもりと少し雪が積もったところ
何かが見えた
窓から見えた
何か…まるまってる…
写真を撮って大きくしてみた
キツネ…
そうわかった途端、胸の奥がぎゅっとした
痛かった
こんな寒空の下、寒くないかな…
ケガしたのかな、動けないのかな…
枝などで隠れることもなく、身をさらけ出してる
大丈夫かな…
心配がどんどん膨らんでいく
ふっと、思った
『 優しすぎて、心配しいの母のようだ… 』
『 ちょっとだけ、違う気持ちで感じてみるのはどうかしら 』
雪の上にできた陽だまりを見つけて、ぽかぽかお昼寝、よく眠ってる
気持ちよさそう。。。
あのふわふわの毛皮は、私が思うよりもずっとあたたかいのではないかしら。。。
そんなふうに見ていたら、
心配で痛かった心がゆるんできてた
見ていたら、
立ってくるりと回り、体勢を変えてまた眠った
うちの猫がそうするように
だから、安心した
しばらく見ていたら、
起き上がって伸びて、
山を登って帰って行った
『 寒空と陽だまり 』
彼は、寒空の下にうずくまっていたとも考えられるし、
陽だまりを見つけてぽかぽかとうたた寝していたと想像することもできるんだ
わたしの心をほっとさせる思考を選ぼう
いつでもそれができるのだから
いつでもあたたかい気持ちでいよう
そういていいんだから
それがいいんだから