シンパチです。
私が、まだエンターテインメント業界で、ゲームを作っている時の話です。
私が作っているころは、少数人数での開発でしたので、シンプルの組織体でした。
企画の人間が、ゲーム企画を考える
その企画に対して、デザイナーが、下絵を描く、もしくは、直接デジタルで描いていく
プログラマは、企画に沿って、動き、仕組みなどをプログラミングしていく
サウンドは、そのゲームに沿った楽曲を作成し、指定された効果音を作成する
スケジュール管理は、それぞれが管理し、全体は、企画の人間が行う
少数精鋭ではありましたが、10人近くの人数はいました。
そして、それが6ヶ月から10ヶ月、12ヶ月と働くわけです。
まあ、サウンドは、その半分か3分の1の作業ではありましたが。
例えば、一人月100万円かかるとしてみましょう。
10人で10ヶ月で、100万円 x 10人 x 10ヶ月で、1億円です。
近年の凝ったゲームは、デザイナーだけでも、モデル、モーション、エフェクト、背景、UIと職種が分かれます。
また、それだけ大人数ですので、デザインのスケジュールを管理するディレクターも必要になってきます。
つまり、1億円なんかでは、すまないということです。
我々はそれをコスト削減して、なるべく早く、少人数で開発することにしていました。
で、例えば7000万円に抑えたとしましょう。
ところが、会社の方針として、広告宣伝費を7000万円以上かけたりします。
我々の血と汗の金額を超える金額が、他者の広告代理店に消えていくわけです。
若い自分、いいものを作れば勝手に売れると思っていましたので、なぜ、そんなに広告費にお金をかけると恨むように思っていました。
しかし、実際問題現実を知ることになります。
まず、知らなければ、誰も気がつかない、まず、見てもらわなければ、興味も持ってもらえない、知ってもらい、興味を持ってもらうことで、初めて手にしてくれるということです。
これは、まだ購入、支払いには、行っていません。
しかし、この工程に進むには、絶対に必要な段階です。
どんなによいものを作ったとしても、売れるということは、ありません。
人に知らしめて、よいことを理解してもらって、初めてビジネスになるということです。
何の商売でも同じです。
広報宣伝費をケチることは、自分のビジネスを殺すと思うくらいの気持ちでいましょう。