『すごいぜ ほんのちからって!

 モーリスのおうちはライブラリー』

ディディエ・レヴィ ぶん、ロレンツォ・サンジョ え

はしづめちよこ やく

イマジネイション・プラス2024.2

 ネコのモーリスは読書家で、家は本がいっぱい。もちろんネズミが大好物だから、いつもどうしたら、ネズミがつかまえられるか、作戦を練っている。そこで、声を出して本を読めば、ネズミたちがやってくるだろうと考えた。ネズミたちはやって来て耳を傾けた。オオカミの出てくる話で、悲しい結末に、モーリスは涙が止まらない。ネズミたちは去っていった。では、おもしろい話はどうだ。ネズミと一緒に笑い転げて、とても食べる気にはならなかった。さあ、この結末はどう展開するだろう……? ネズミたちのとっては、モーリスこそライブラリーなのだ!

 隅々にアニメの主人公たちが配置されている。ユーモアあふれる絵に、発見がいっぱい!

 はしづめちよこさんの訳に惹かれて、借りてみた。いずれも子どもの心がしみじみと伝えられ、楽しい。そしてやさしい訳文が、その世界に導いてくれる。

『あおをはっけんしたちいさなヤン みならい えかきの おはなし』(ジャンーリュック・アングルベールさく、イマジネイション・プラス=出版社は以下同じ)

『あきのおわりのてんこうせい』(作者・同上)

『ちいさなハチドリの ちいさないってき』(ウノサワケイスケえ)