アニマシオンクラブ12月例会

「漫画は文学か……?」

 3日(土)午後は、アニマシオンクラブ12月例会だった。ショート・アニマシオンは広畑環さんによるブックトーク。テーマは「近未来」。5冊の新しい作品が語られた。ヤング向きの本。とてもよく準備されている。語られるのは氷山の一角であって、そのために何倍もの本を読んで精選している。何を語るのかが、しっかり腹に座っているのが廣畑さんのブックトークだ。

 ワークショップは、笹島智美さんによる『漫画は文学か』。まず、日本の漫画の歴史を概略した。そして、文学から何を得るか、文学の良さは何か……を考えた。それから、たくさんの漫画(2冊セット)からチームで選んだ本から「感動的な言葉」を見つけ、書き出して発表した。園田行から、文学の良さを考えたことの全てが漫画に当てはまることに気づいていった。

 それから、フリートークとなった。漫画が文学関係者から格下に見下されたり、一部大人たちから危険視されたりしてきたことが出され、大方は漫画の支持が共有された。

 ただ、そこからがもう一つに視点での議論となった。漫画は文学の中のジャンルとしての位置を占めていくのが適切なのだろうか、漫画(コミック&アニメ…)・漫画家は独自のジャンルとして確立されていくことを望んでいるのではないか…といった問題である。

 もう一つは、「漫画の力」に対する冷静な批判力を育てる必要である。これは文学の読みの場合でも同様で、共感的に読むだけでなく、批判的・分析的に読むことが、とりわけ日本の教育の場では必要だと思っている。

 まだまだ、漫画をめぐってもアニマシオンのタネは尽きない!