2月15日(水)晴 「ことばあそび」

 

 新学習指導要領では、小学校国語の1,2年生に語彙を増やすという活動として、回文などを行うとある。「しんぶんし」とか「トマト」なんかをやっているうちはいいが、「わたしまけましたわ」などと次第に長くして、宿題に出たりしたら、涙だ。そうなると、このような本が売れるのだろう。これは作者が楽しんでやっているからこそ、読んでいて楽しい。宿題のために、覚えるために読むとなったら苦痛でしかない。覚えたから語彙が豊かになったというものでもない。そのために本が売れだしたら、作者たちはちょっと戸惑うだろうなあ。「そんなつもりじゃなかったのになあ…」と。

 語彙を増やすということでは、大原則は自由な読書だ。そして、のびのびとした友達や家族、人びととの会話だ。静かなる、孤独の学びでは語彙が豊かに身につくはずがない。語彙は「与えられる」ものではなく、「獲得する」もの、「身につけていく」ものだ。  

これからの先生たちも大変だなあ。笑っちゃいけない、まじめな顔で「ことばあそび」をしようというのだから。にらめっこじゃあるまいし。「遊び」に目的が設定されたら、もう遊びじゃないでしょう。息抜き、息抜き!笑い声があふれる教室にしよう。