5.23「ぼくのチョパンドス」
小林豊『ぼくのチョパンドス』(光村教育図書、
1999.4、1400円)

 作者の中央アジアの人々を描くシリーズ。トルキスタンの大平原に展開されるブズカシ。馬に乗った男たちが二組に分かれて、砂をつめた羊を奪い合う伝統競技。優勝者はチョパンドスと呼ばれる栄誉を得る。ぼくのとうさんはその有名なチョパンドスだったが、地雷で片足を失った。アリにいさんが家族の馬シュグファに乗って闘うが、やぶれそうだ。そのとき、とうさんがシュグファに乗って羊を奪う。とうさんの片足は大工としての腕を発揮して作った義足だった。勇者となったとうさん。父というものの静かな強さに感動する。その賞金で買ったものの一つは日本のラジカセ。いつかその国に行ってみたいと思う。最後に世界の結びつきに心をはせるところがうれしい連帯のメッセージだ。(5.23 岩)