★ こんにちは。岩元應和です
さて、先ほどテレビ朝日の「ワイドスクランブル」で脚本家の倉本聡氏と映画監督の山本信也氏の富良野の森の中での対談が放送されていました。
アイマスクを着用&裸足にさせられた山本氏は倉本氏の主宰する自然塾のスタッフに誘導されながら森の中を歩くという体験をされていました。
そして・・倉本氏はこうした体験のねらいを「視覚を封じることで他の感覚を蘇らせる」という風に語っていました。
目隠しで誘導される山本氏を見ながら・・僕は「ブラインド・ウォ-クだ!」と、ある体験型講義のことを思い出しました
僕は大学院時代の集中講義と、NLPプラクティショナ-コ-スで、これを体験しました。
僕が体験した「ブラインド・ウオ-ク」を簡単に説明すると・・・
・AさんとBさんの2人1組のペアになります。
・Aさんは誘導される人、Bさんは誘導する人という役割が与えられます。
2人の立ち位置についてです・・。
・Aさんの左側にBさんが立ち、Aさんは左ひじを軽く曲げておきます。
・Bさんは自分の左手でAさんの左手首を握り、(Bさんは自分の)右手をAさんの左ひじに添えます。
・そして・・AさんもBさんも「ブラインド・ウォ-ク」中はお喋りできません。
おさらいになりますが・・BさんはAさんの盲導犬のような役割をします。
・盲導犬と少し違うのは・・お互い人間同士なので、あらかじめサインを決めておくという点です。
サインですが・・
・例えば「前進」の場合は、BさんがAさんの左手首を前に引く・・とか、「階段を上がる」場合は、BさんがAさんの左手首を上にあげる・・という具合です。
・その他、「後退」「右へ進む」「左へ進む」「階段を下がる」といったサインを決めておきます。
という感じで必要事項を取り決めたうえで、「ブラインド・ウォ-ク」が始まります。
おおよそですが僕が体験したのは1人15分ぐらいでした。
誘導者であるBさんはAさんを無言で誘導しながら、時に色々な物を触らせたりします。
そして15分が経過すると、BさんはAさんから離れ、Aさんはそこに1分間1人で立っています。
1分経過後、BさんがAさんのところに戻り、Aさんはアイマスクを外します。
Bさんは今まで誘導してきたル-トを戻りながら、通った場所や触らせた物をAさんに説明します。
説明が終わったら、AさんとBさんは役割を交代します。
ところで・・大学院時のブラインド・ウォ-ク体験は校内で、NLPプラクティショナ-コ-ス時は銀座のど真ん中で行いました。
という訳で、NLPプラクティショナ-コ-スの方が、いろいろな意味で、周囲の目という恥ずかしさや、スリル、未知なる感じなど・・盛りだくさんで、かなり印象に残った体験型講義となりました。
でも・・僕が誘導されるAさんを体験した時、不思議と不安はありませんでした。
なぜなら誘導するBさんを信頼するのが最善だと思ったからでした。
そして・・Bさん役の方が大変丁寧に優しく誘導してくれたので、開始1分後には身を任せている自分を感じていました。
この「ブラインド・ウォ-ク」を通して2つのことを体験することができました。
1つは・・倉本氏が表現していた「視覚を封じることで他の感覚を蘇らせる」ことです。
視覚を封じられた僕は・・不思議と腕で風を感じることに意識が向き、見えないながらも「ここでは心地良い風を感じているから・・きっとさわやかな場所かも・・」と体感していました。
もう1つは・・誘導する役割によって「視覚を封じられた人をいかに安全に、そして少しでも不安を軽減できるよう優しく丁寧に誘導できるか」という援助者としての体験です。
誘導するといっても「お喋りできない」というル-ルがありますから・・。
それにしても銀座のど真ん中で、貴重な経験ができたことを嬉しく思っています。
対人援助職の方、あるいは将来、対人援助職を目指している方など、1度「ブラインド・ウォ-ク」を体験してみると新しい感覚が得られるかもしれません。
個人的には、できる限り街中での体験をお薦めします。
その場合は、安全第一を心掛けてください。
あえて絵や動画など視覚的情報を入れておりませんが、そこは想像力を膨らましていただきたいという想いがあります
きっとあなたは今、目を閉じながら、AさんまたはBさんになりきり、手を曲げたり、手を添えたりしていることでしょう(笑)
それではまたね
※ 国内外には「NLPプラクティショナ-コ-ス」を実施している団体が多数存在します。すべての団体で「ブラインド・ウォ-ク」を実施しているわけではございませんので、その点につきましては、各団体にあらかじめご確認されることをお薦めします。
ちなみに僕の「岩元應和NLP実践心理学講座:全米NLPプラクティショナ-コ-ス」では実施する予定です。