味覚障害とは、味がわからない、味が薄いなど味覚の低下や異常により
生活に支障が出る状態をいいます。
一般的にお年寄りは薄味のさっぱりした味を好むと思われがちですが
実はたいていの高齢者はこってりしたものが大好きです。
これは、加齢により舌や口の中の感覚細胞が減ってしまい、味覚の低下を起こしているからです。
味覚障害の主な原因は亜鉛不足だと言われています。
人間は舌の表面や上アゴに「味蕾(みらい)」という味を感じる器官をもっていますが
「味蕾」の中の味細胞は10日ぐらいの周期で新生します。その時、亜鉛が必要で
その亜鉛が不足すると味覚障害が起こるのです。
また高齢者は何かしらの薬を飲んでいることが多く、降圧剤、抗うつ剤、利尿剤、
抗がん剤、パーキンソン薬などの服用により亜鉛が体外に排泄されてしまうため
結果的に亜鉛不足に拍車をかけてしまいます。
さらにドライマウスといって唾液の減少が原因で味覚障害が発症することもあります。
味覚障害を訴える人の半数以上が65歳以上ですが、最近はダイエット、加工食品の
とりすぎなど偏った食生活が原因で10代から30代の若年層にも
味覚障害は増えてきています。
味覚障害は、耳鼻科で治療を行います。受診までの時期が遅れると、治療期間も
長くなるし改善率も低くなる傾向がありますので、早めの受診をおすすめします。
亜鉛不足の場合、治療期間はだいたい半年くらいが目安です。
院長
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いわくら耳鼻咽喉科
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