ダンサーにとって「怪我をしている」ことは何よりも辛いことです
思いきり動けないのに、休むことも出来ない。
慢性になってしまったら、その痛みと付き合いながら舞台に立たなければなりません
これはかなりの苦痛ですが、多くのダンサーは痛みを抱えていると言われ、痛みに鈍感になりながら、“強く”なっていきます。
休めないのは、「休んでも治らない」と感じていたり、作品を練習している時ならば、人に迷惑をかける場合も出てくるため。
こうなれば、悪化と回復を繰り返しながら、次の舞台に向かっていかなければなりません。
私も3年前までの約20年間、足首の痛みに耐えてきました。
慢性的な捻挫でした
原因は高校時代の体育の時間。
友達の居るところへ走って、到達した時に片足で踏み切り、両足でポンと着地をするように止まりました。
その時、左足首を捻ったのです。
その時は、グキっとやったな・・・と思いましたが、病院へ行ったり、バレエの先生に訴えたりしませんでした(怖くて話など出来なくて・・・)
その足首は完治することなく、プロのダンサーになった時点から、踊れば痛くなることの繰り返しでした
もちろんこの間には、外科治療、針やスポーツマッサージ、オステオパシー、気功など様々な治療を受け、先生方には本当に根気強く助けていただきました。
爆弾を抱えたような状態でしたが、舞台に穴を開けることなく踊ってこられたのは、諸先生方のおかげです。
とても感謝しています
人によって、針が効いたり、オステオパシー治療が良いと言う方もいます。
自分には何が合うのかは、じっくりと見つけなければなりません。
なかなかコレ!と思う治療法に出会えない時は、「これは慢性の痛みだから治るハズはない。付き合いながら、だましだまし踊っていかなければならない」と、諦めていました。
1日で、ポアントを履いていられる時間はとても短く、ほんの2時間くらい踊っただけで、もう足を入れていられないくらいに痛みました。
少し踊れば足首は火が点いたように熱く、燃えるようでした。
踊る前も、レッスンしながらも、踊った後も1年中アイシング・アイシング・アイシング・・・
身体を真っ直ぐに保つためにと、毎日のウォーキング、足を組んだり、自転車に乗ることも禁止されました。
でも、禁止事項だらけの治療はどうしても馴染まず、その結果「この痛みとは付き合っていこう」「バレエをするには、怪我が付きまとうもの」と捉えてしまい、実際に治る怪我も治り辛くなってしまったのだと思います。
怪我をしていると、人生の全てが楽しくなくなり、バレエからも逃げてしまいたくなる時もあります
突発的な怪我は比較的治りやすいと言われます(もちろん、怪我の種類によりますが)
でも、慢性的な痛みを抱えていらっしゃる場合は、「治す!」と決めて、根気良く相性の良い治療法を探すことだと思います。
私は、3年前に気功整体と出会い、劇的に変化しました
今は、どんなに踊っても足は熱を持たなくなり、アイシングも全くしていません
足の甲も改良中で、どんどん伸びてきています
腰痛(ぎっくり腰も20代半ばで経験していますが)にも悩まされていましたが、立ち方を変えて体の構造を学んでからは、一度も痛みは出ていません
20代30代と、痛みと闘い続けてきましたが
今が
最も思うように動かせている気がします。
ポアントも履くのが楽しいです(25年もプロのダンサーをやっているのに、ヘンな発言ですが)
どこも痛みがなくて踊れるって、本当に最高
怪我をしている方も、イライラやストレス、不安にかられる日もあると思いますが、「治す」と決めて、良い治療との出会いを求めていってください
でもね・・・怪我は体からの「休んで」のサインの場合もありますから、そんな時は仲間とも助け合いなのだから、ちょっと迷惑をかけてもゆっくり休んで、エネルギーチャージしてください
そして
怪我を早く回復させたい場合も、『美女ボディ』だよ
消化に負担をかけないように、生食小食でたくさん眠ってください
怪我を抱えているダンサーのみなさん(プロアマ問わず)
痛みから解放されて踊れる日が来ますように、思いっきり祈っています