踊っていてピタッと止まれた時やポーズが決まった時、とっても気持ちがいいですよね?

では、どうやったら上手く止まれるのでしょうか?

腹筋を鍛える?・・・NO
背筋が強いから?・・・NO
笑顔でも、実は足で踏ん張っている?もちろん、NOです。

それでは逆に質問します。。。
みなさんが、ピタッと止まれた時のことを思い出してみてください。
止まろうと思って止まったことよりも

「あらら?止まっちゃった」

という感覚の時の方が多くないですか?

そう、これが正解。
「止める」のではなく、「止まっちゃう」で良いのです。

ダンサーがポーズやバランスで吸い付くように止まって見えるのは、床の上にカンジュースを置くような安定感で立っているのではありません。
ダンサーの身体意識としては、少ーし自分が揺れているような感覚ですらあります。

もちろん、ピタッと止まろうと筋肉に力を入れても止まれます。
静止できます。
ただ、美しくはありません。
身体が生きて見えないからです。

ひらめき電球バランスは静止ではなく、動きです。

ポーズになる時から、ポーズから解かれる時までの間の「旅」のようなもの。
停滞して見えていても、紛れもなく「ダンス」。
動きなのです。

プリエと同じです。
膝を曲げて静止しているのがプリエではありませんよね?

プリエは、次の動きへ移動するための動作です。
バランスもポーズも、生きた動き。
身体のセンターラインを感じ続けて、上へ上へと「上っている最中の動き=バランス」です。

ピケアラベスクでバランスをとりたいと思ったら、思いっきり(前足)軸足を前に伸ばし、上へ前へと体をほぐしながら身体を開放し、次の動きのための準備のポーズと捉えてのびのびと動いていて下さい。
「あらら?止まっちゃう」が実感できます。

止まろうとすればするほど、体は緊張し硬直します。

アンシェヌマンをマーキングするように、気楽にピケアラベスクをするのと、
何か緊張するような条件をつけて、必死になってやるのと、
どっちの身体の方が美しいか、仲間どうしてでも遊びながらやってみてください。

そしてその時の体感や見た目の印象を、お互いにフィードバックし合ってみてください。
スコトーマ(心理的盲点)が外れて面白いですよ。

そしてそれが、プロのダンサーが舞台で見せる、とてつもないバランス力の秘密なのです。



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