こんにちは。劇団いわき小劇場です。


5月25日、5月26日の両日、ITPいわき演劇プロジェクトさんが最終公演【でんでら野仮設診療所日記】を上演しました。

私も客演で参加しました。


ご覧いただきましたすべての皆様。

ご協力いただきました関係者の皆様。

すべての皆様に感謝申し上げます。

ありがとうございました。


福島県の浜通りにある仮空の街『浪岡』から震災でいわきに避難してきた人たちの、2017年の半年ちょっとのお話。

昨年の春に上演のお話が立ち上がって、9月頃ウチの劇団にも私を含む何人かの男性演者にオファーがあって。

ウチの劇団の公演後12月から台本読み、3月から立ち稽古。役者ごとに毎回毎回宿題を持ち帰っては苦悩し、稽古場で答えを持ち寄って段々とカタチが出来上がっていって、小道具や装置も見えてきて音響も入りあとは現場で照明をみてだな、さあ明日は小屋入りだ、という段階でとても小さなハプニングが起きました。

演者のひとりが急病で来られなくなったのです。

一寸先はハプニング!

これはアントニオ猪木が遺した言葉です。

その言葉通りの状況が目の前に出現したのです。

そのひとが演じるキャラクターは元新聞記者で今はいわきのタウン誌の記者。私の20歳ぐらい歳下でほぼ私とサシの会話という台本でした。ずっと稽古を見てきた人なら、セリフは覚えられなくても会話のやり取りはなんとなく覚えているはず。ならばあとはノートに台本を貼って速記しているテイでカンペを読めばイけるんじゃね?とぼんやり思いながら劇場へ。

一通り装置類の運び込みと設置が終わって舞台監督さんと打ち合わせ。

LINE見た?

見ました

誰がやると思う?

私ですかね?実は昨日内々に制作から打診されてました。

うーん、でもなぁこのタイミングで舞台監督別な人にってのもなぁ。

などと喋ってたら演出登場。

いや~参ったねぇ。

などと言いながら私が呼び出された。笑っている。あ、こりゃ腹案持って来たな。

え~と。

はい。

俺やるよ!

…、はい?⤴


いやいやいや、松岡茉優が急病のとき三谷幸喜が黒子の格好して台本持って代役したけど…。

それにこの役40歳代だし。失礼ながら先生は…。


髪染めて髭も剃る。


あ、本気だ。


わかりました、ではすぐに稽古を。

いや、そんな暇ないからすぐにノートにホン貼ってカンペ作る。

あ、やっぱり。

で、そのノートはスクラップブックで過去のヒデさん(私のキャラクター)が書いた記事が貼ってあって、それを指しながらヒデさんの過去を詰問していくと言う感じに。あと、カンペ読むのに必要ない動きは全カット。

あ、なるほど。わかりました。動きが少し変わるんですね。


で、カンペ作って一回だけ通してそれで稽古おしまい。

あとはゲネと本番で。

マジっすか?😁


なかなかスリリングで楽しい舞台でした。

そしてとても得難い経験もさせてもらえました。

感謝です。

これで髙木達作、演出の【原発三部作(東の風が吹くとき)(愛と死を抱きしめて)(でんでら野仮設診療所日記)】は完結しました。


ちょっとCM。

http://www.bansei.co.jp/index/mokuroku/m04-2/%93%8C%82%CC%95%97%82%AA%90%81%82%AD%82%C6%82%AB.html



演者では唯一、鈴木アサ子さんだけが全作品全公演に出演というグランドスラムを達成しました。素晴らしいことですよ。アサ子ねえさんお疲れさまでした。


なんだこれ?


さて、今日からまた日常に戻っていきます。

今日のウチの劇団の例会後に今年の上演作品を発表します!

(ってすでにでんでらのパンフレットに仮チラシ差し込んだから発表済と言えばそうなんですけどね😁)


ではまた。


橋本ひとし。