岩城農場|栃木県大田原市

岩城農場|栃木県大田原市

日本と我が家に 楽しくもうかる 持続可能な農業を

我が家の作物(水稲・二条大麦・大豆)では、12月中旬から2月下旬までが農閑期(農作業がほとんどない期間)となります。

 

例年だと農閑期に農業関連の組織の総会や慰労会などが集中して行われます。しかし今年は新型コロナウィルスの影響でそれらがほぼ全て中止となりました(1月13日に栃木県にも2回目の緊急事態宣言が発令されました)。

 

時間を持て余してしまうので、アクションアイテムを決めてそれをこなしていきたいと思います。

 

 

◆2021年農閑期アクションアイテム

  1. 夕食づくり計15回
    妻の負担軽減の意味もありますが、料理を通じて食についてもっと真剣に考えたいと思います。写真はお正月に作った山形風芋煮です。

     
  2. スマート農業用機器の実験
    大学や企業から依頼を受けて実験を進めています。3月に研究発表をする予定です。製品化につながればうれしいです。

     
  3. 軽トラックのオーディオカスタマイズ 【済】
    軽トラのオーディオがラジオのみでモノラルスピーカーだったため、自力でマルチメディア再生のカーオーディオとステレオスピーカーに付け替えました。Bluetooth対応のカーオーディオなのでハンズフリーで電話もできます。後日このブログで手順を公開する予定です。

     
  4. 自宅にホームシアター導入 【済】
    自宅にホームシアターを導入しました。ネットの映像配信サービス(dTV)も契約したので、こたつで寝転がりながら120インチの迫力ある大画面で映画鑑賞ができます。家に引きこもってしまうのが問題です。。。

     
  5. ランニング計150km
    ホームシアターで映画ばかり見ていると体がなまるので、春からの農作業に向けた体力作りです。厚底シューズを買ってみました。
 

2020年は社会が新型コロナウィルスに翻弄された1年でした。現在も感染者が増え続ける一方で、経済性と両立できる明らかに有効な手立てがあるとは言えず、これから世界はどこへ向かうのか、多くの人が不安に感じていると思います。

 

このような状況下で、農業や農村での生活が見直されていると感じています。農業や農村での生活は三密になる機会が少なく、制約を受けずのびのびと仕事や生活ができます。3K(きつい・汚い・危険)の仕事として敬遠され高齢化が進む農業ですが、やりがいのある素晴らしい仕事です。農業が若い人たちの選択肢になってくれればと思います。

 

近年は食の多様化によりコメ離れが進み、それに加えて新型コロナウィルスの影響で2020年は米価が大きく下がりました。2021年はこのままいくとさらに下落する見込みです。我が家も米を栽培していますが、米価下落の影響を軽減するため、大豆・二条大麦に経営資源をシフトしていくつもりです。

 

以上のことを踏まえ2021年の方針は以下2つです。

 

  1. 大豆の規模拡大&特別栽培米への挑戦
    大豆には「根粒菌による窒素固定」という機能があり、大豆後に水稲栽培をすると、水稲連作の田んぼよりも少ない肥料で多収となります。また畑作と水田との輪作により、雑草や病害虫が増えにくくなり、農薬の使用量を減らすことができます。
    このことから大豆後の水田で特別栽培米(慣行栽培の半分以下の化学肥料・農薬で栽培した米)の栽培が可能であることがわかりました。2021年は初めて特別栽培米にチャレンジします。
    大豆は栽培の難しさから栽培農家が減少していますが、環境負荷も含めたトータルの視点で大豆への配分を増やしていきたいと思います。
     
  2. スマート農業の推進
    就農前に15年間電機メーカーで働いていたため、スマート農業の分野では業務経験を活かすことができます。衛星測位の分野では大学や企業との共同研究を進めています。誰でも気軽に使える農業用情報機器の実現を目指して活動していきたいと思います。
 

11月上旬は、稲刈りの後のほ場に二条大麦の播種(種まき)をします。今年の二条大麦は昨年と同じ約12ヘクタール栽培します。二条大麦の播種作業は雨が降るとできないのですが、今年の11月は天候が安定していたため、2台のトラクターを使い短期間(約2週間)で終えることができました。播種後も晴の日が続き、湿害を受けることなく、順調に発芽し生育しています。

 

二条大麦の播種が11月中旬に終わると、大豆の収穫作業に取り掛かります。今年は大豆の播種期の6月7月に雨が多く、湿害を受けたため、収量は大幅に落ち込むと予想していましたが、8月以降天候が安定し、台風も来なかったため、平年並みの単収となりました。約10ヘクタールの大豆の収穫も二条大麦の播種同様に短期間(約2週間)で終えることができました。

 

大豆の収穫が終わると3月まで農閑期です。新型コロナの影響により研修などをしにくい状況にあるため、この農閑期を家族との時間や読書、(ホームシアターでの)映画鑑賞などに充てたいと思います。

 

 

◆二条大麦の播種

昨年購入した10条の播種機で二条大麦の種をまきます。11月は天候が安定していたため、短期間で播種作業を終えることができました。

 

二条大麦の種です。

 

12月下旬には麦踏みをします。

 

 

◆大豆の収穫

近隣の農家と共同で使用しているコンバインで収穫します。

 

今年は大豆の播種期の6月7月に雨が多く、通常は7月上旬に終わる播種作業が7月下旬にまでずれ込んだため、条間を播種期に応じて変更しました。7月上旬までに播種をしたほ場は例年通り条間70cmにしました。

 

7月10日以降の播種のほ場は条間48cmにしました。播種と収穫の作業性が良く、収量も多かったことから、来年は条間48cmを中心にしたいと思います。

 

7月10日以降の播種で、連作障害が予想されるほ場は条間24cmでまきました。条間が狭くなると木が高くなり、倒伏の危険が増します。今年は台風が来なかったため、倒伏被害はありませんでした。

 

収穫した大豆はハウス内で保管し、JAで指定された日に出荷します。

 

出荷できる大豆の水分は16.0%以下です。

 

自家製みそなど自宅用の大豆は選別機で選別します(JA出荷の大豆は選別しません)。

 

大豆の収穫が終わると3月まで農閑期です。耕起や麦踏みなどをのんびり進めます。

9月・10月の作業はほぼ稲刈りです。

岩城農場は約15ヘクタールの水稲を栽培しました。栽培した品種はコシヒカリ5.3ヘクタール、とちぎの星4.5ヘクタール、なすひかり(麦田)1.8ヘクタール、飼料用米を3ヘクタールです。

今年は梅雨が長かったため7月は日照不足、一転して8月は猛暑となりました。不作が心配されましたが、全国の作況指数は「99」で「平年並み」でした。栃木県北部は「100」で「平年並み」した。

品種ごとに岩城農場の単収(10アールでとれた米の俵数)を紹介します。

 ◆水稲の単収
 ・コシヒカリ(5.3ヘクタール) 8.8俵/反
 ・とちぎの星(4.5ヘクタール) 10.9俵/反
 ・なすひかり(麦田)(1.8ヘクタール) 8.6俵/反
 ・飼料用米(3ヘクタール) 10.4俵/反

飼料用米が思ったようにとれなかったのですが、他の品種はほぼ予定していた程度の単収となりました。

経営上の影響が大きかったのは米の価格の低下です。一人当たりの米の消費量が減っていることに加え、新型コロナウィルスの影響により業務用米の需要が低迷したため、価格が7%下落しました(1俵当り1,000円)。単収が平年並みで、価格が7%下落ということは、収入が7%減るということになります。来年以降も米の価格は下落傾向のようです。米農家にとっては厳しい状況になります。

岩城農場は、二条大麦と大豆を増やすことで水稲栽培の比率を減らし、更に米はネットショップ等での直販の比率を高めることで、経営を安定化させていきたいと考えています。

 

今年の6月、7月はよく雨が降りました。大田原市の降水量は6月に平年比132%、7月に124%でした。大豆の播種は例年だと6月末まで、遅くとも7月10日までには終わらせるのですが、播種期に雨が続き、7月20日までずれ込んでしまいました

 

この長梅雨に伴い、大田原市の7月の日照時間は平年比34%と極端に少なくなりました。7月は水稲が出穂(しゅっすい・穂が出ること)し、登熟(とうじゅく・種子が肥大すること)する大切な時期です。この時期の日照不足と低温により、8月15日時点の栃木県の米の作柄概況は「やや不良」となりました。

 

令和2年産水稲の8月15日現在における作柄概況

 

また、多雨の影響で、麦田(麦の収穫後、6月中旬の遅い田植えをする田んぼ)では、いもち病が発生し、防除に追われました。露地ナスは病気は発生しませんでしたが、日照が不足したため、収量は期待したほど上がりませんでした。

 

8月は好天・高温が続き、大豆・水稲・ナスは遅れを取り戻しつつあります。水稲は我が家は9月1日から収穫を始めましたが、収量はさほど悪くないようです。実りの秋に気持ちよく収穫作業ができればと思っています。

 

 

 

◆大豆

例年だと遅くとも7月10日までには終わらせる播種作業が、今年は7月20日までずれ込んでしまいました。

 

雨で中耕培土もなかなか進められず、結局半分程度しかできませんでした。

 

右側の畑は湿害を受けたため7月20日にまき直しをしました。7月10日に播種した左側の畑と大きく差がついてしまいました。

 

中耕培土ができなかった畑は雑草がたくさん生えてしまったため、手作業で取り除きました。

 

8月は好天・高温が続いたため、遅れを取り戻しつつあります。

 

大豆の花です。小さな白い花が咲きます。早く種をまいた畑は8月5日に開花しました。

 

8月下旬の大豆の木の様子です。

 

 

◆水稲

7月17日に出穂が始まりました。出穂後も日照が得られず心配しました。

 

ブームという機械を使って穂肥(稲の追肥)や防除をします。

 

田植前から稲刈りまでの間に5~6回畦畔の草刈りをします。暑い時期なので重労働です。

 

稲刈り前の田んぼの様子です。新聞などで報道されていたほど不作にはなっていないようです。

 

 

◆ナス

7月下旬のナス畑の様子です。6月中旬に雹の被害を受けたこともあり、木の高さは人の腰の高さぐらいとやや小さめです。

 

9月上旬のナス畑の様子です。8月は日照が得られたため、生育が早まり人の背丈ほどになりました。

 

栽培したのはサントリーの「とろとろ炒めナス」という品種です。

 

少し傷などがついたものは近くのスーパーで販売しました。

 

レストランの直売所コーナーにも置いてもらいました。