2009.8.22(土)仙丈ケ岳(3033m)

仙流荘6:00==(バス)==北沢峠6:50―――大滝の頭8:30―――ハイマツ帯9:00―――小千丈ヶ岳9:40―――仙丈ケ岳10:55~11:35―――馬の背ヒュッテ12:35―――大滝の頭13:15―――北沢峠14:25(14:40臨時バス運行===仙流荘前)

車中泊で登ろうかと思ったが、去年下見で来たときに一度泊まってみたいと思っていた茅野市(旧長谷村)の仙流荘に前泊し、万全の体制で南アルプスの女王仙丈ケ岳に臨んだ。
4時頃から道路を通る自動車の音がかなり頻繁に聞こえるようになった。
朝6時出発のバスに合わせて続々と本日の登山者が入ってくる。

つい最近まで土曜日の天気は晴れマークがしっかりついていたのに、雨がしぶしぶと降っている。早くあがってくれと願いながら恨めしげに窓の外を見上げる。

宿泊者のほとんどが山登りの人のため、バスの始発(6:00)時間に合わせて朝食の用意をしてくれる。
5:20に暖かい朝食をいただき登山準備をしてバス停に向かうと、すでにかなりの人数が列を作って待っている。
でも、何人いようがここは臨時バスをどんどん出してくれるので心配はない。
結局3台目のマイクロバスに乗ることができた。

北沢峠までは約1時間。
大平山荘で下車して藪沢新道を上がり仙丈ケ岳から小仙丈ケ岳と周回する予定であったが、運転手に下車するむね伝えてなかったため、大平山荘はいつの間にか通過し、終点の北沢峠についてしまった。

満員の客の半分以上はここでバスを乗り継ぎ広河原方面にいくようだ。

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シラビソやコメツガの巨木の間につけられた登山道をゆっくりと登る。
幸い雨は止んだが、風に揺られて木々の滴が時々雨のように落ちてくるのでうっとおしい。合羽を着ると暑いのでザックカバーだけ装着して半袖で十分である。

急な登りが続くが、2合目、3合目といった表示がされておりありがたい。
甲斐駒ケ岳に比べてこちらの方が楽だと言われているが結構大変である。
最初はほとんど登山者がいなかったが、しばらくすると後から後から登山者が登ってくる。
時々甲斐駒ケ岳方面の展望を気にするがガスが深くて何にも見えない。

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何回も小休止を繰り返し、1時間40分で5合目(大滝の頭)に到着。ここは馬の背ヒュッテ方面の分岐点である。

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ダケカンバの急な樹林帯を抜けるとハイマツ帯に入る。
ここからは高い木々がないため展望がぐっと開けた。それと同時に風が体にまともに当たるようになり、ここで長袖着用。

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トウヤクリンドウいっぱい咲いてました

小仙丈ケ岳方面に向けての登山道が蛇行して見える。
振り返れば、甲斐駒ケ岳がどっしりと構えているはずであるが、雲に覆われ白い雄姿を拝むことができない。

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9:40小仙丈ケ岳に到着

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多くの登山者が腰を下ろして休憩している、仙丈ケ岳カールの展望がひときわ美しい。
北岳、鳳凰三山、甲斐駒がどーんと目に入ってくるはずであるが遠くの展望は駄目である。雨が降ってないだけ良しとしよう。
風が強くて寒い。

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仙丈ケ岳とカール

ガスが早いスピードで流れる。山容が現れたと思ったら瞬く間に隠れるといった状態である。
ハイマツの登山道にはウサギギク、チングルマ、チシマギキョウなどの高山植物があちらこちらに咲いており嬉しい。

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ヤマハハコ

露岩帯を下り、広々としたハイマツ帯を登り返し、千丈小屋の分岐を右に見る。
尾根上部に達するとハイマツは少なくなり殺風景な山肌に変わる。花達が強い風にあおられて必死に迎えてくれている。

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こんな感じで前が見えないときも・・・・

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イワツメクサ

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イブキジャコウソウ

10:55仙丈ケ岳頂上に到着
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相変わらず風は満遍なく吹いており、大仙丈ケ岳方面の稜線を境に展望が開けたり覆われたりを繰り返している。


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千丈小屋方面

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大仙丈ケ岳方面。稜線にガスがかかり半分しか見えない。

3000m級の山登頂の喜びをランチとともに楽しみ、ひょっとしたらパァ~と天気がよくなるのではないかと淡い期待をもちながら待っていたが、帰りの時間もあるため本日はコーヒーなしで下山

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チシマギキョウ

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ウサギギク

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千丈小屋方面に下り、千丈小屋でトイレを使用。
すっきりして馬の背ヒュッテから大滝の頭に抜けることにした。

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こちらのほうがお花は豊富にあるようで、馬の背ヒュッテ周辺にはマルバダケブキの大群落があった。個人的にはあまり好きな花ではないが群落になると綺麗だ。

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いつものことながら下りは黙々歩きが続き飽きてきてしまう。おまけに眠気まででてきてしまう。途中天気が回復し、甲斐駒ケ岳の勇壮な姿が見えた。

北沢峠には14:25到着
定期のバスは15:00発であるが、人数がそろえば出発してくれるので14:40はやめの出発となった。

今年の夏山登山は北アルプス、八ヶ岳、南アルプスといずれも天気に恵まれず残念でした。夏休みもこれで終わり、これからはまた日帰り登山です。