断薬をした数ヶ月後、

娘がお腹にやって来ました。


年齢的にもギリギリでしたので

不妊治療の専門病院に行きましたが、

まださわりの検査程度のうちに

排卵促進剤を打たれ、

初めて無月経を経験しました。


排卵促進剤を使ったのに

人生初の無月経。


ブラック企業で

フラフラになりながらも

働いていた頃、

きつい向精神薬を服用していた頃、

周期は乱れていても

無排卵だったとしても

必ず生理はありました。


これもまた来てはいけない場所に

来てしまったと思いました。


私はまず自分の身体の

チェックをしたかっただけなんです。


なので別の方法はないものかと

色々調べて、

漢方薬で不妊治療のサポートをしている

漢方薬局をみつけ、

通う事にしました。


まず身体が冷えている事を

指摘されました。


とにかくそれをどうにか改善しましょうと。


そこで問診の様な場面で、

うつ病治療を最近までしていた話も

しました。


薬剤師さんはびっくりしていました。

5年くらい向精神薬を服用していたら

なかなか抜け出せるもんじゃないよ、と。


理由を聞きました。


平常の心の振れ幅の中央を0とした場合、

うつ病の患者はその中央の位置が

0より低い位置にあるそうです。


その時、向精神薬は

もともとの中央の0に戻していくのではなく、

全体に下がった位置の真ん中を

もともとの0位置だったかのように

脳をごまかすのだそう。


そしまた気分が下がり、

また中央の0をマイナス方向に移動させ…

を繰り返していくうち、

どんどん気分が沈んだ方向に移動していき

元の本当の0に戻れなくなると

教えられました。


向精神薬を服用し、

脳にぽっかり空洞が出来てしまったような、

ある一部分だけ機能していないような

違和感は

きっとこういう作用のひとつだったんだな、

と思いました。


なので、よくやめることができましたね、

と言う事だったそうです。


幸運な事に、

漢方薬局に通い始めて2回目の周期で

娘がお腹にやって来ました。


つわりは人並みに辛く、

吐かないけれど食べられないつわりでした。

5ヶ月の頃から徐々に軽くなりました。


妊娠中は今までの人生の中で

一番ポジティブな精神状態になりました。

何に関しても楽観的に捉えられ、

妊娠中の緊張はもちろんありましたが、

自分でコントロールが効かないような

気分の暴落は一切ありませんでした。


自分の人生にも、こういう安定した状況が

現れるもんなんだ、とびっくりしました。


揺れ幅も少なく、

本当に凪のような穏やかな時期でした。