~Bridge Over Troubled Water~



昨日の帰り道。
雨がサッと降った後に空を見上げると綺麗な虹がかかっていた。

雲に隠れていた日の光が差し込み虹を照らす。
思わず立ち止まりシャッターを切る。
空からご褒美をもらったようだった。

大切に携帯に保存しているメールがある。
かなり前に彼女からもらったメール。

“辛いとき‥
悲しいとき‥
苦しいとき‥
泣きたいとき‥
疲れているとき‥

空を見てごらん
少しは落ち着くんだよ

空と心は一つに繋がっているんだよ
空も自分の好きな人は絶対に、裏切らないから”

たまに見返すこのメールは僕の宝物になっている。
一言一言に励まされ勇気付けられる。

雨上がりに見える虹。
空を見上げるとかかっていた虹。

この日は辛く苦しい思いをした後に明るい虹のような未来が見えることを空が教えてくれた。
彼女と共に見たこの虹のような未来のために、僕たちも苦しいときこそ手を取り合って進んでいきたい。
自分を見失いそうなときこそ空を見上げて‥。
~Bridge Over Troubled Water~


遅めの昼食は、しいのき迎賓館で。
たまたま訪れたが出来たばかりの建物らしく、美味しいカフェレストランが入っていた。
外では何やらコーラスが。
遠く聞こえる歌声と共に頂く冷たいトマトスープとしっとりしたサンドイッチ。
今までに食べたことがない味で、どちらもとても美味しかった。

そして21世紀美術館。
外にある面白い芸術品。
色とりどりのものや繊細なもの、さまざまあり写真を沢山撮った。
彼女はプールが気に入った様子。
本物のプールに見えるが、水面を覗くと中には人がいる。
不思議だがこれも芸術。

有料ブースにも足を運んだが、こちらは少し刺激が強かった。
芸術は自由なため、作者の作成意図を考えながら観て回った。
芸術に触れることは自身の発想力強化にもつながる。
膨大な時間をかけて作成したであろう展示品をなるだけ時間をかけて観ようと努めた。

その後、片町・香林坊へ。
若者向けの街だが人通りは少なく歩きやすい。
僕たちは外観をイングリッシュガーデンのように花で綺麗に装飾されたカフェに入った。
紅茶とケーキを店に置いてあった占い本を読みながら食べる。
普段僕は占いを信じないが、参考に読んだ上で彼女と話し合うのは楽しかった。

明日からはまた仕事が始まる。
夜遅くまで働くのは大変だが彼女が家にいると考えると心強い。
彼女は何やら料理を作ってくれるそうだ。
それを楽しみにしながら5日間乗り切っていきたい。

~Bridge Over Troubled Water~


朝はゆっくりし、昼から金沢観光に出掛けた。
まずは兼六園。
園内の大きさと無駄がない内容に驚いた。
兼六園は古くからの日本庭園で一つ一つ丁寧につくられている。
日本三大名園の一つらしい。

四方八方シャッターを切れるくらい綺麗で繊細な緑が溢れていた。
休憩のため一番古いお茶屋さんである夕顔亭に入り冷たい抹茶と茶菓子を食べる。
外を眺めれば池があり鯉が跳ねた。

次に訪れたのは金沢城。
広大な敷地で歩き回るのは大変だったが、建物内に入ることができ歴史の勉強もした。
外はとても暑かったので途中にある冷房が効いた施設は大変役に立った。
金沢城が現役だった当時は勿論冷房なんてない。
そのため、城内の至るところに風が通り抜ける工夫が施されていた。

~Bridge Over Troubled Water~


家でゆっくり寛いだのも束の間、今日は金沢で花火大会が開催される日。
先週観に行ったところなので行くかどうか迷ったが、決め手は一生に一度の経験になるかもしれないということだった。

将来、この花火大会が開催されるときに金沢に行く機会は滅多にないはずだ。
であれば今この時に行かなければ後々後悔する。
彼女も朝早くから移動してきて疲れているとは思ったが快諾してくれた。

この花火大会に行くためにはまず金沢駅に出なければならない。
そのため、車を家の最寄り駅に停め、電車で向かった。

金沢駅からは無料のシャトルバスに乗り会場へ。
到着したのは始まる1時間半前だったろうか、周りに人がほとんどおらず、別の会場があるのではないかと疑ったほどだった。
しかし横浜の花火大会を経験していたため、これからの混雑を覚悟する。

どんな花火大会になるのか全く見当もつかなかったため、彼女といろいろ予想しながら話していると、開始時間になった。
驚いたのは人の少なさだ。
彼女と顔を見合わせ不思議に思ったが、大きな音と共に頭上に花火が広がったときには次々打ち上がる花火の虜になっていた。

バックグラウンドにはナレーションと音楽。
家族や感謝の想いの手紙を読み上げた後に打ち上がる花火。
とても情緒的で感動的だった。

“凄い”という言葉を何回つぶやいただろう。
中でも音楽に合わせて打ち上がる花火は完成度が高く、人生を振り返っても最高の花火だった。

終わったときには足取り軽く、楽しかったことを証明するかのようにピョンピョン跳ねる彼女を見ると嬉しかった。
本当に来て良かった。