体力勝負がきつくなってきたのはさすがに歳のせいだろうか?
いや
まだあれも出来るしこれも出来る
うん
若い時にとことん鍛えた体を信じよう
そして衰えないように努力せねば
いけてるオッサンといけてないオッサンの差はとてつもなくデカいからな
てなわけで気持ちを前に向けるには靴はマストアイテムだ
ホンマか?
てなわけで
早くも2足目のトリッカーズだね
ゴツかわいいね
良い色だね
これ
買った
いや
ただ
そして
きつきつ
以下は説明…
ただなのは貯まりまくっていたポイントで精算したから
この半年ほどは私のカードでうちのけい子さんが会社の諸々をた~くさん買ったしそれは結構な金額だったからトリッカーズくらいはどうってことないくらいのポイントが貯まっていたのだ
しかもそれを教えてくれたけい子の方から
“ポイントが貯まったから靴でも買ったらどうですか”
と言ってくれた
いいだろ~~~
お宅の奥様はこんなに靴を買わせてくれる?
うちはね
靴くらいじゃ何にも言わないよ
靴=悪さ
じゃないからだ
そう
うちのけい子さんは私が悪さしない限り何にも言わない
一度も言われたことがない
いいだろ~~~
そしてきつきつなのはわざと
悩んだ結果そうしたね
元々トリッカーズは新品時は硬くて慣らすのが大変な靴らしい…
しかしあえてトライする私
場合によっては必殺技があるから全然平気
そしてしばらくしたらタイト気味のジャストフィットになるだろう
ほんでもって何でまたトリッカーズ買って
いや
ただでゲットしてんの?
となる…
理由はだな
何だろうな?
もう1足欲しくなった?
この色
マロンアンティークをめちゃくちゃ気に入ったから…
かな?
あと
赤茶色のアッパーのエイジングとダブルレザーソールで硬いこいつを楽しみたかった
これは靴フェチにしか分からない購入
いや
入手理由だろうな
しかし
あれだな
ひと月の間にトリッカーズを2足…
贅沢だな
だから残りのポイントは全部けい子にあげよう
好きな物を買えばいい
うん
そう決めた
で
言ってみたらまたビックリ
ポイント以外にもあるんだと
“満中陰のお返しの商品券がたくさんあるですけど何かに使いますか?”
“へ?”
満中陰ってのはだな
誰かが亡くなると四十九日かけてあの世へ行くわけだ
もしくは亡くなった方が仏さんになるのに四十九日かかるのだ
で!
その四十九日までを中陰と言い中陰が満たされて満中陰、つまり四十九日を迎えるとお返しをするのが一般的
つまりお香典返しである
そして私は職業柄よくお香典を渡すしリピーターのお客様にも必ず渡してきた
今時の “香典辞退” などは無視だ
だから満中陰を過ぎると私の元にいろんな物が届けられる
おかきやゼリーやみかんやビールやetc
そして商品券…
お香典返しである
で
いくらほどあるのか聞いてみた
“分かりませんけど、最低でも30個はありますよ”
“へ?”
お香典は10000円を基本にしているから作法にのっとり半返しとすると5000円だ
てことは
150000円
“もっとあるんじゃないですか?”
と余裕のけい子…
“使わんと置いとったんか?”
“元々貴方のお金なんですから勝手に使うわけないですよ”
だと…
そっか
確かにそうだ
私が必死こいて働いた金でお香典を包んできたんだから元は私のお金だ
でも言った
“全部お前にやるから好きなモノ買え!”
で
ちょっと考えた末の返事はこうだった
“じゃあその中のいくらか分でいいですから義援金にしていいですか?”
“へ?”
“義援金ですよ”
“……”
久しぶりに恥ずかしかったぞ…
ポイントや香典返しが貯まって浮かれポンチの私の横でこいつはそんなことを考えてたんだ
だからもちろん好きにしろ!と言ったね
そしたら “ありがとうございます”
だと…
お礼を言われる筋合いじゃないのに
“うちのお金は全部貴方のお金だし貴方のおかげであるんですからね”
ときた
何たる夫婦間の人格の格差だ
てなわけで商品券やポイントを義援金にすることは出来ないからうちのお金を少々振り込むんだろうな
だからやっぱりポイントも商品券もこいつの為に何かに使ってやろう
そう思ったね
おしまい