こんにちは、コーディネーターです。
今回は男性不妊についてのお話しをします。
以前のWHOの調査では、不妊治療の原因の約半数は男性にあると報告されていました。
しかし現在、男性不妊の多くは顕微授精で治療可能になっています。
男性不妊の要因には、以下のような種類があります。
☆造精機能障害・・・精子をつくり出す機能自体に問題があり、精子をうまくつくり出せない状態のこと
(1) 無精子症
精液中に精子が1匹もいない状態
(2) 乏精子症
精液の中に精子はいるが、その数が少ない状態
(3) 精子無力症
精子の数は正常にあるが、動いている精子が少ない状態
☆精路通過障害・・・精子はあるが、精管を通過できない、あるいは生まれつき精管がない状態のこと
(1) 閉塞性無精子症
精子の通り道である精管の一部が癒着等で詰まっているため、精子が運ばれずに精液の中に精子がいない状態
(2) 先天性精管欠損
生まれつき精管が備わっておらず、精子が精巣内に閉じ込められた状態
☆性機能障害・・・勃起できない、勃起はするが射精ができない状態
(1) 勃起不全(ED)
性交時に十分な勃起が得られない、あるいは十分な勃起が維持できない状態
(2) 膣内射精障害
膣内で射精することが困難になる状態
(3) 逆行性射精
精液が尿道に送られずに膀胱に逆行する状態
☆精巣静脈瘤・・・陰嚢内の温度が上がる等から精子形成に悪影響を与えると言われ、手術での治療もあるが、手術をして精液所見が良くなるかは議論のあるところで治療の必要性のエビデンスは低い
その他、原因は多くあります。
この中でも男性不妊の原因の約90%が造精機能障害です。
次回はこの中から無精子症の治療についてお話しします。