男は寂しさを隠すもの、隠すもの
今日特に何もたいしたことはなかった。なかったから、余計に疲れている感じだ。7時に起きたものの、そんなに早く家を歩き回る理由はなかった。ホストファミリーが飼っている猫に会って、少し撫でていた。約18年の人生を渡って初めて猫と仲良くなった。猫のゴロゴロを聴きながらふっと思った。猫は後ろに付いてきながら階段を下って、シリアルとヨーグルトの朝ご飯を済ませた。部屋に戻って、しばらくテレビを観たり、漫画や小説を読んだり、残った宿題を仕上げたりした。
もう一度階段を下って、ツトムさんが明日からそこの電車に乗ることになる尼子駅まで、道を説明しながら送ってくれた。家に戻ってから僕もその道を駅まで言ってくることを挑戦した。駅までは全然問題はなかったけど、俺は方向音痴だから、帰り道を走ると目印は違って見事に迷った。普段は20分ぐらいかかるのに1時間半も同じところを何度も通ったりして迷っていて、やっと家に帰ったのに一体どうやってそこに辿りついたかさえ分からなかった。もう一度ツトムさんに道を説明してもらって、明日も頑張らなければならない。
此処は大変田舎だ。何処に目をしても田圃や―三重県に泊まっていた時よりも何倍も大きな田圃だ―麦畑は道の両方に広がる。その麦畑を貫く新幹線がなかったら永遠に続くみたいな広い耕地だ。そして微かに揺れている麦の穂の上は、遥か彼方にぼんやりと浮かんでいるような山が見える。
ツトムさんとカリブの海賊(日本語版)を観るともなく渇いた喉をコーラで潤して、空君に招かれて外に出た。彼は2輪の自転車が乗れることを誇らしく思っているから俺に見せたかったようだった。しばらく彼が乗っているところを見たり拍手したりしてから、一緒に彼の友だちの家まで走った。彼はすぐに連絡もせずに家に入っちゃって、俺がどんなに呼びかけようとしても家からは出てこなかった。そこの家の耳が全然聴かないおばあさんに見られて、空君はさりげなく自己紹介をしながら家に邪魔をした。おばあさんは俺に向いて話したが、俺が言っていたことが聞こえなかった。耳がそんなに悪かったら何で人と話そうとするか分からない。ついえらいことになってしまって、父親が出てきた、その状態を彼に説明した。でも日本語がどんなに上手だって―俺は下手だけど―説明しにくい状態だった。アメリカ人の俺が近所の家に泊まっていて、その家の四つの子どもに此処まで連れて行かされて、彼が貴方様の家に勝手に入ることが止められなかったって。ばかばかしいじゃない。でも何となく通じていた。とりあえず外で空君を待つことにした。そろそろその家の母親が帰ってきて、俺のほうをよそ目でじろじろ見てから家に入った。数秒が経って、また出てきて話しかけた。笑いながら、子どもが遊ぼうとしたらなかなか帰りたくなくなるからと言った。俺が謝ったが、彼女があまり気にしなかったようだったのでちょっとほっとした。でも恥ずかしかった。ちょっと話してからその母親と一緒に空君の家まで言ってツトムさんに息子の行方を告げることにした。すると、話しながらやってきた子どもたちが―誰の子たちだったか分からないが、4、5人も出てきた―俺たちの後を付いてきた。でも空君は家から出なかった。俺たちが遠くまで行くまでは家から出なかった。でもやっぱり俺たちが居なかったら遊ぶ相手も居なかったので、しばらく歩いたところ彼も姿を見せた。ツトムさんの家に着いて、説明をしてから、また居間に行ってカリブの海賊の続きを観ることにした。最初は空君と仲良くしたかったけど、やっぱり父親でも親戚でもないから、甘えることはできるけど叱ることはできない。だから彼は俺の優しさに慣れていって、どんどんうるさくて、乱暴になった。
夕飯はカズミさんのおばあさんのレストランで食べた。でもそこに着いて、お客さんはまだ何人も居た。おばあさんの姿もなくて、カズミさんがキッチンに居た。レストランの裏側はおばあさんの家みたいで、居間に待っていた。しばらくするとツトムさんは部屋を出て、俺が琉希と空の面倒を見ていた。別に苦労でもなかったけど、わけが分からなかったがカズミさんの鳴き声が聞こえてきた。ツトムさんの慰めようとしていたかのような声も聞こえて、不思議だと思った。今に何が起こったかわからないが、とりあえず俺が子どもをあまり心配させないように遊んであげ続けた。琉希は俺のこと、結構好きになってくれたみたいで、うざい空君よりも琉希と一緒に遊ぶ方がずうっと好きだ。レストランの裏側に入った頃から約1時間後、レストランに移してカラオケをやりはじめた。
俺には駄目だ、カラオケって。色んな覚えていた―っていうか、覚えたのだろうと思った―日本の曲を歌ってみたが全然駄目だった。歌詞も覚えなかったらピッチも悪かった。ツトムさんの上手い歌いを聴いてからもうあきらめようと思ったが、アニメーションから収集された曲を見つけて、起動戦士ガンダム―1976でデビューしたガンダム―の曲を歌ってみた。「永遠のアムロ」と「飛べ!ガンダム」を歌ってみて、何となく前全然駄目な声にやる気を入れることができて、ツトムさんとカズミさんをびっくりさせるほど上手に歌えた。自信が少し増して、他のガンダムの曲を歌ってみたが、前と同じように声がよく出せなくて歌詞も分からなくて、曲の途中にカズミさんにマイクを渡した。すると、彼女が部屋に響き残るような、凄くきれいな声を出した。歌手の本物がライブしていたかのように感じて、何度も聴いた曲でも鮮やかに耳に触れた。二人とも、カラオケは感心するほど上手だ。
カラオケをしていた間に子どもと色々苦労をして、8時半に帰った時は凄く疲れていた。疲れると寂しくなる。彼女に電話をかけたが心はあまり癒されなくて、仕方なくてお風呂に入った。
明日は授業が始まる。そしてJCMUでインターネットが使えるから早くそこに行って、ブログの更新と彼女とのチャットをしたい。もし時間があれば両親に連絡をしたらいいかもしれないけど、気に入らなかったら止めておく。近頃はストレスが沢山だから。