復讐の折箱
今学期うちの日本学部が生徒達を日記を綴らせるんだ。記述力を上げて、単語を実践で使うのもいい勉強になれるが、最近大変になってしまった。327も497も537も取っている僕には、ブログに加えて、毎日の出来事から書く事を考え出すのはなかなか難しい。という訳で、497の日記で初めて短編小説みたいな物語を書いてみることにした。前置きを書いたのが早いか、又他のクラスで、期末発表として短編連作をしようと決めた。よくがり勉と呼ばれる僕には、毎日日記三冊、それに初めて書く短編二冊を済ませる程考えつける訳はない。他の宿題も積み重ねている一方で、ゆっくりと書きたかった物語は、徹夜で必死と書くものになっている。鞄に詰め込んだノートは、クラスのプリントやら、提出する宿題やら、または紙屑で日記で述べる考えをぐちゃぐちゃと書いた覚書やらで、はちきれんばかりに詰まっている。不器用な僕は、いつも何を何処に書いたか忘れちゃうんだ。週末そのノートを片付けることにしているが、平日の間に山のように溜まった紙を移すのは面倒臭いし、コートやラップトップと共に地下のラウンジの机の上に置いとく。先日、寮の掃除人に発見されて、隣の寮の遺失物取扱所に動かれてしまった。コートもなく朝早く肌寒い風に降られてあそこまで走り抜いた。どうして勝手に移したかと訊いて、「盗まれる恐れがあったから」と返事した。クラスに遅れさせられて、めちゃくちゃと折箱に積み込まれたノートを見て、「盗んだのはお前らだ!」と叫んだ。所員に「じゃ、もう助けはしないよ」と言われて、「ならばありがたい」って帰った。喧嘩している暇はなかったが、今地下の机の上で、散らかしたノートのそばにあの折箱も置く。