圓楽を聴ける嬉しさもあれば、もはや小生の知る圓楽ではない寂しさもあるのが襲名というものだろう。はからずも、笑点で歌丸が先代と較べるなと口上を述べた時には、目頭が熱くなった。楽太郎への応援ではなく、歌さんの愛情にである。
 それにしても、総領の鳳楽兄を後方に置いて、左右を歌丸と小遊三が占めるという六代目圓楽の会見、ありゃ芸術協会合流を宣言しているもんだろう。しかも鳳楽が襲う予定の圓生は協会が預かっているという。そこかも圓生襲名の折、私はかなりの確率で圓楽一門は分裂するだろうと踏んでいる。
 蛇足だが、先代の楽大が楽太郎を襲うことはありやなしや。