昔話を子供たちがより楽しめる形にアレンジする

というのも、

ひとつのローカライズだと思うのです。

 

 

筆者が共同主宰を務める

朗読団体ふーるばーど

では、現在これからの活動の試みとして、

保育園での昔話の朗読を行っています。

 

正式な活動になった際は、

改めて告知、活動報告などを書きますが、

現在はまだ試験運用の段階なので、

ここでは割愛いたします。

 

 

今回は、いわゆる

昔話のリメイク

という点に絡めて、

ローカライズと、

二次創作、

原作として用いたオリジナル作品

の違いや、そのあり方

みたいな話をしたいと思います。

 

 

 

 

そもそものキッカケは、

海外で放送されている日本アニメが、

ひどい翻訳をされている

というニュースを見かけたからです。

 

 

筆者がそのニュースに辿り着いた発端は、

漫画の翻訳をAIにやらせる

という記事を読んだことでした。

 

https://bushiroad.com/media/5f48f04798c4ac98

 

AI技術の進化がすごいスピードであることは

重々承知していますが、

論文やニュースなどの情報であるならともかく、

漫画、いわゆる物語の翻訳は、

まだまだ機械では難しいのではないか。

 

記事を読んだときは、

率直にそう感じました。

 

そして、いくつかのウェブサイトをまわってみると、

筆者と同じように感じる意見が数多く見受けられ、

翻訳家やローカライザーの仕事を奪ってしまうのではないか

という懸念の声もありました。

 

畑は違うとはいえ、

執筆に携わった経験のある者としては

そういった仕事が無くなってしまうのは

由々しき問題であると思っていたのですが、

その中でAIを擁護する意見もありました。

 

内容は意訳しますが、

「ローカライズにかこつけて

 ローカライザーの政治的主張を盛り込むくらいなら

 AI翻訳のほうがマシだ」

というものでした。

 

 

 

これを見て、ヒヤッとして

そこから情報を辿ってみると、

日本のアニメが

海外の政治活動化の手によって

利用されているという現状が分かったのです。

 

 

 

とても分かりやすい内容で、

音声を聞くだけでも十分理解できるので、

動画をお借りいたします。

 

もし著作権などに触れてしまった場合は

お手数ですがご一報いただけますでしょうか。

 

削除のうえ、謝罪文を掲載いたします。

 

 

 

内容は動画を見て頂くのが早いので割愛します。

 

 

 

 

 

これを見て筆者が感じたのが、

今、筆者が行っている

子供たちに向けて昔話を面白くアレンジするということも、

もしかしたら同じような危険性を孕んでいるのではないか

という危惧でした。

 

 

 

 

たとえばですが、

昔話の改変の例を挙げますと、

桃太郎の鬼退治ですね。

 

桃太郎が鬼退治にいって、

鬼の宝物を持ち帰ってくるくだりですが、

あれを「強盗行為」であると非難する

というものです。

 

 

鬼は鬼ヶ島で静かに暮らしていただけなのに、

そこに桃太郎が押しかけてきて、

鬼の集めた宝物を全部奪っていってしまう。

鬼たちは可哀そう。

桃太郎は実は悪い奴。

 

こういう解釈で、

保育園で桃太郎の朗読を行ったとしたら。

もしも筆者が保育園の運営者なら、

その団体は出禁にします。

 

物語の解釈を、

上演者が勝手に変えてはいけないからです。

 

 

 

 

 

他にも、

桃太郎は英雄でも何でもない、

ただの目立ちたがり屋の凡人が

たまたま上手くいっただけ、

みたいな改変のものもありますね。

 

 

 

 

 

 

鬼が泥酔していたところを不意討ちしただけのビギナーズラック

……

まあ、八岐大蛇や酒呑童子みたいな

ネームド級の化け物退治には、

酒で酔わせるという策はよく用いられるので、

解釈としてはアリかなとは思います。

 

 

 

筆者はこの漫画が好きですし、

とても面白い作品だと思っています。

 

分かりやすい仏教の入門書的に使えるのも、

優れた点だと思いますし。

 

しかし、この解釈を

「昔話の桃太郎」

として扱ったら、やはり問題でしょう。

 

 

 

「子供たちに楽しんで貰うためにやっただけだ」

 

「退屈な昔話を後世に伝えてゆくためには

 娯楽的な要素を入れることも大切だ」

 

「今伝わっている昔話だって、

 途中で何度も人の手が加わって変わってるじゃないか」

 

 

などという反論意見もあるでしょうが、

それらはすべて詭弁であると、

筆者は強く主張します。

 

 

 

 

この違いは何でしょうか。

 

それが冒頭で述べた、

ローカライズ

二次創作

原作として用いたオリジナル作品

の違いです。

 

この辺りのことは、

次回以降にゆっくり語れればと思います。