昭和が終わる頃、
小学3年だった私の記録です。
今よりおおらかだった時代を思い出して、
今の子育てにも何か繋がるといいな、という思いで綴っています。
時々今の子育てのことも。
私とえりちゃんが憧れていたのがエレベーターガール。
デパートなどで、エレベーターに乗って、ボタンを押して、各階を案内してくれる女性だ。
教室でエレベーターガールをやってみようということになった。思いついたらすぐ実行だ。
3年7組の教室はつきあたりの特別室があてがわれているので、ドアはひとつしかなかった。
1学年7クラスもあるマンモス校だったので、休み時間の運動場のスペース獲得争いはし烈だった。男の子たちはチャイムが鳴ると同時にダッシュで運動場へ走っていく。
それを阻止したのが私たちだった。
ドアを閉めて、ボタンを描いた紙を貼って、
「何階に行くか言ってください。」
と男の子たちに言う。
「何階でもいいから、はやくドアを開けてくれ!」
と騒ぐ男の子たちをよそに、
「では、12階へまいりまーす」
とすまし顔で私たちはエレベーターガールごっこを続けた。
そしたら案の定、
その日の帰りの会で苦情が出た。
エレベーターガールごっこを教室でするのはあきらめた。