GW中に鑑賞した映画2作品目。
かなりライトなホラー映画です。
監督は「グレムリン」などの名作を世に出してきたジョー・ダンテ。

生粋のホラー映画マニア青年マックスは、憧れていた美女エヴリンと付き合うことになり、なんと同棲することになり有頂天。
ところが、エヴリンとの暮らしは束縛地獄。耐えられずに別れることを決意するのだが、エヴリンはバスに跳ねられて死んでしまう。
彼女の死から何とか立ち直ったマックスは、ゾンビ映画2本立て鑑賞中に、可愛くて元気でホラー映画を愛する女性オリヴィアに出逢う。
すぐに2人は意気投合するのだが、マックスのアパートに現れたのは死んだはずのエヴリン。
彼女は、マックスとオリヴィアの仲を妨害するために墓からゾンビとして甦ったのだ。マックスは、自分とオリヴィアの将来のために、このゾンビを撃退しなければならないと決意する!!

死んだ彼女がゾンビになって戻ってくるという設定は「ライフ・アフター・ベス」などをはじめとして、近年のゾンビ映画でもさほど珍しくない。
しかし、死んだはずのゾンビ彼女エヴリンと、新しい彼女オリヴィア、そして2人の間に挟まれる主人公マックスという三角関係は斬新。
優柔不断な主人公というのも、いかにもありがちな設定ではあるが、ゾンビ彼女の尻に敷かれる図というのは面白味がある。

徐々に腐敗が進んでいくエヴリンだが、最初に防腐剤をマックスの顔めがけて吐き出すシーンは強烈だ。
また、キスをするシーンでも唇から嫌な音がするという、今までになかったゾンビの恋人の嫌な部分を見せている。

「悪魔のジーニー」がとってつけたような存在であり、あってもなくても進むストーリー。
だが、エヴリン、マックス、オリヴィアが顔を合わせる修羅場では、力加減が容赦ないゾンビのエヴリンと、彼女が敷いたエコマットや分別ゴミの瓶を利用するマックスなど、正攻法で進まない戦いが笑いを誘う。

かなり単純な映画ですが、考えてしまったのは、エヴリンが死んでしまった場面。
まず、マックスはエヴリンのことをフルつもりで、公園に呼び出す。
呼び出されたことで、故意ではないが、エヴリンは死んでしまう(これは間接的にマックスが殺した、とも言えなくともない。)。
自分のせいで殺してしまったマックスはゾンビになったエヴリンが戻ってきたときから拒否し続ける、ここってけっこう難しいところだと思うんですね。
そんな簡単に拒否しいていいのか、自分のせいで殺したみたいなものなのに!って思うかもしれません、、、

本作を鑑賞しながら、『ティム・バートンのコープスブライド』を思い出しました。死者との結婚。こういうのもありなのかしら。

なお、今後の活躍に注目が集まっていた主演のアントン・イェルチンは、6月に27歳の若さで事故死してしまった。
どこかでゾンビとして復活しているかも。。。