満月の夜、十人の男たちは森の奥の祠に集まった。古本屋の田中、修理工の佐藤、タクシー運転手の山田、写真屋の鈴木、時計職人の高橋、司書の伊藤、骨董商の木村、郵便局員の小林、そして医師の田村。
祠の前で、彼らは真実を知った。
昭和二十三年、ここで十人の男が禁断の儀式を行った。死者を蘇らせる儀式を。しかし失敗し、全員が呪いで死んだ。
「我らは…あの時の十人の生まれ変わり…」
祠の扉が開き、中から腐った死体が十体這い出してきた。それは七十年前の自分たちの姿だった。
「今度こそ…儀式を完成させろ…」
十人の手の印が光り、それぞれが持っていたアイテムが宙に浮いた。日記、ラジオ、石碑の欠片、写真、懐中時計、古文書、水晶、手紙、地図、そして田村の聴診器。
全てが祠の中心で一つになった時、森全体が血のように赤く染まった。
「永遠に…この森で…儀式を続けろ…」
十人は気づいた。彼らは既に死んでいる。そして七十年後、また新たな十人を呼び寄せるのだ。
森の奥で、永遠に続く呪いの輪廻が始まった。