では、ダービーの全馬診断を簡単にしていきます。


⚪️1番 サンライズアース

絶対的な能力が足りない印象。2走前のすみれステークスもデムーロの好騎乗で勝ったと私は感じており、前走の皐月賞と同様に厳しい結果になると予想。

⚪️2番 レガレイラ

能力は間違いなく高く、末脚も牡馬のトップレベルと遜色ないだろう。また、前走はパトロールビデオを見ても4コーナー付近で外に振られる場面が少なくとも2回はあった。スタートも早くないこの馬にとって、末脚も存分に活かせる東京の2400mは好条件。しかし、不安点は多いように感じる。そもそも牝馬がダービーを勝てるのかというのが私の根底にある。母数が少ないのは承知だが、牝馬でダービーを近代競馬で制したのはウォッカのみ。それもG1を7勝する誰もが知る歴史的名馬。もし、本馬がダービーを制するとなるとその歴史的名馬と肩を並べることとなる。と考えると、レガレイラのダービー制覇は簡単ではないと思う。その他にもルメールの共同会見から「難しい挑戦」とあったように絶対的な信頼は置けないだろう。おそらく、ルメールはサトノレイナスでの敗戦が頭にあり、それと比較しての発言だったのではないかと予測した。

⚫️3番 ジューンテイク

前走は騎手の好判断。上手く内を捌き、突き抜けた。末脚もそれなりに使え、どこからでも競馬ができるのがこの馬の強み。今回は、枠の並び的にも先行して好位での競馬となるだろう。先行して突き抜けることはこの馬の能力的に考えにくいが、それなりのレースはできると予想。

⚫️4番 ビザンチンドリーム

直線での末脚は超一線級。前走は大出遅れで、参考外でいいだろう。この馬は自分自身との戦いで、スタート、折り合いなど不安点は多くある。また、器用なタイプではないだけに2枠4番ではスタートを上手く出た場合でも不安がよぎる。上手く折り合いがついて直線を迎え、末脚を不利なく活かせる展開になれば怖い一頭であることは間違いない。

🔴5番 ダノンデザイル

前走での勝負付けが済んでいないだけに取捨選択が難しい1頭。調教が巷では騒がれているが、調教の良さだけで勝てるほどダービーは甘くない。スタートも末脚もまずまずだが、飛び抜けたセールスポイントがないだけにダービーでは厳しい印象。枠の並び的には前での競馬になりそう。掲示板までか。

🔴6番 コスモキュランダ

前走はモレイラが完璧に乗っての2着。戦績や脚質などが去年のダービー馬、タスティエーラと被るところが多い。しかし、私は本馬の評価は低くした。なぜなら、ダービーを勝つ馬というのは何か飛び抜けたものを持っているというのが私の持論。展開や騎手の騎乗によって勝つ場合もあるがそれは本当に10%ぐらいだと思っている。去年はその例外が当てはまった年だと解釈している。ロジャーバローズが勝った年もその1つだ。また、その近年の2つはそこまでレースのレベルが高くなかったと感じている。今年は、3歳馬のレベルも高く展開や騎手の騎乗で左右されるレースにはならないと予想する。現時点では抑えまで。

🔵7番 ミスタージーティー

ホープフルステークスでは、矢作先生のコメントでもあったように騎乗次第では勝てたレースであったことは間違いない。前走の皐月賞では、それらのことから上位に食い込む可能性もあると思ったが、案外な結果。本馬にとって東京2400mは中山2000mと比較してマイナスに働くと考え、厳しい結果になるだろう。

🔵8番 アーバンシック

能力は一級品。前走の中山より東京が向くことは間違いなく、距離が伸びるのも問題ないだろう。前走もスタートこそ一息だったがスムーズな競馬で上位に食い込んだ。しかし、スムーズに直線を迎えた割には前を捉え切れなかった。また、後ろからの馬と脚色が同じになっているようにもみえた。上がりのタイムもレガレイラ・エコロヴァルツに次ぐ3位。私自身、もっと瞬発力が使える馬だと思っていただけに意外な結果となった。本馬よりも末脚を使える馬は数頭いると考えると掲示板までか。

🟡9番 ダノンエアズロック

この馬もまだ勝負付けが済んでいない1頭。おそらく先行押し切りを狙う競馬となるだろう。2歳時のアイビーステークスでは、レガレイラに完勝しているが展開が向いたこともありそこまでの能力差は感じない。前走は、追い出しを待つ展開で着差以上の強い競馬だった。しかし、レースレベル自体は疑問であり、素直に評価はできない。脚質的にはジャスティンミラノと似たようなところがあり、ジャスティンミラノ以上の競馬ができるかがポイントとなるだろう。容易に消すことはできない。

🟡10番 サンライズジパング

若駒ステークスの末脚は見事で、上がりは2位と0.8秒差をつけた。しかし、レースレベルは疑問。前走は好位で競馬するも直線伸びなかった。2歳時のホープフルステークスでは、好位からの競馬で上位に食い込んだが、若駒ステークスの末脚をみると直線一気の方が持ち味が出るのではないかと考える。鞍上が直線一気の競馬を選択し、スムーズに周ってくることができれば着内まである。

🟢11番 シュガークン

前走は展開も向いての1着。本番はおそらく1〜3番手での競馬となるだろう。武豊・キタサンブラックの弟ということで7,8番人気ぐらいになりそうだが、そもそもの能力が足りていないだろう。掲示板すら難しいと考える。

🟢12番 シックスペンス

未知数の馬。大物の可能性も秘めている。キャリア3戦だが、素人目にみても1戦ごとに大きな成長を伺える。何より前走は圧巻で、3番手から上がり最速、0.6秒差の1着。初の東京、キャリア3戦と不安な点は多いもののダービー馬になれると私は感じている。共同会見で、川田が言っていたようにポテンシャルはすごいものを持っている。前走のレース後、川田がルメールにどんな馬か聞きに行ったと会見で話していた。それほど他の馬に乗っている騎手からしても強い・魅力のある馬だったのだろう。この馬の能力を最大限に発揮することができればダービー制覇も夢ではない。

🟠13番 シンエンペラー

兄が凱旋門賞馬の言わずもがなの超良血であるが、欧州血統であり、東京よりも中山の方が向くと考える。切れる脚はないが、レースセンスが抜群で大崩れはしないタイプで、相手なりに走る馬だろう。3着〜掲示板ぐらいが妥当か。

🟠14番 ゴンバデカーブース

未知数。前走の長期休養明けでいきなりNHKマイルを使い、ハイレベルな1,2着馬の中で4着。上がりも2位。調教師のコメントからも前走より大幅に上昇しているようで、大きな期待が持てる。問題は距離。気性の悪い馬ではなさそうで、折り合いはつくだろう。ハイペースになれば少し厳しい競馬となりそうだが、メイショウタバルが逃げないと宣言しているだけにスローペースになることも考えられ、スローな展開になれば上位に食い込むことも容易に考えられる。

🟠15番 ジャスティンミラノ

前走は完璧な競馬、レース内容も圧巻で着差以上の強い競馬に映った。2走前の共同通信杯もジャンタルマンタルを子供扱いし完勝。今回も好位でレースを運び、長く良い脚を使うだろう。どう考えても強く、上位に食い込む1頭であることは間違いないがダービー馬になれるかというと私は疑いの目を向ける。まず、無敗のダービー馬は近代競馬では6頭。シンボリルドルフ・トウカイテイオー・ミホノブルボン・フサイチコンコルド・ディープインパクト・コントレイル。競馬を知らない人や始めたばかりの人でも聞いたことある馬ばかりだ。私が疑いの目を負ける理由は、先ほどのレガレイラと似たものになるが、これらの馬にジャスティンミラノという馬が肩を並べることができるのかというものだ。私は難しいと思う。また、それほど無敗の2冠馬というのはハードルが高いものだと思う。何度も言うが確かに強いのは間違いない。しかし、上記のことを踏まえて本馬のダービー制覇は叶わず、着内〜掲示板までの予想とする。

🩷16番 メイショウタバル

前走は大敗、完全なオーバーラップで度外視してもいいと考える。前走は上位人気に推され、毎日杯での競馬が評価されていた。しかし、完全に展開が向いたもので、毎日杯は着差以上の強さは感じられなかった。前走、オーバーラップになったのは、他馬に絡まれるのを避けたかったことも大きな理由の1つではないかと考える。今回、1000mを59秒後半くらいで通過し、単騎逃げができれば上位に紛れ込むこともできるだろうが、上位に食い込むための条件が多く、厳しいレースとなるだろう。また、騎手のコメントに「今回は逃げない」とあり、番手で控える競馬ならなおさら厳しいだろう。

🩷17番 ショウナンラプンタ

安定した末脚を使えるのは魅力。しかし、末脚比べとなると他馬に劣るだろう。G2・G3レベルでは安定した成績を残せるだろうがG1、そしてダービーとなると見劣りは否めない。

🩷18番 エコロヴァルツ

強烈な末脚が持ち味。前走は最高方から上がり最速で7着、3走前のホープフルステークスも同様の競馬で2着。前走よりも今回のほうが適正があるのは確実で、末脚を活かすような競馬をしてほしい。2走前の共同通信杯では前目の競馬で案外だっただけに、思い切って後方一気の競馬で一穴を開けてほしい。18番・大外枠だが1発を期待する。