清隆が大きな河川敷へとづづく斜面を駆け下りていった。
状況を把握出来ていない 悠哉はその ふかがいな行動に一瞬とまどたっが
次の瞬間、
悠哉は人間離れした反射神経と跳躍力で清隆のスピードを完全に奪いっさった。
悠哉といっしょにいた智美は一連の出来事に声を発する間もなく、しなりとその場へ座り込んでしまった。
突然!
「誰か!!誰か!救急車を呼んでくれ~~!」 心の底まで響き渡る悲痛にも似た叫びだ。私が悠哉のもとに駆け寄ろうとすると、
「美晴!来るな!!来ちゃだめだ!!........」
しだいにすすり泣く声にも聞こえてきた。
悠哉がナニかを知ってしまったことは間違いない。只、その真実を解き明かせるのは私の一番嫌いな男に頼るしかない。
この状況で彼、鴻上ヒカル を呼ばなければ、私は彼携帯に電話を掛けた。
一斗