一年ほど前のことになるが、私の勤務先がある感染症の療養施設になったとき、政府総務省から出向しているいわゆるキャリア役人から、勤務先で働く我々を一堂に集めて、訓示があった。 私はその訓示を最後まで拝聴して、「ええっ なんで?」とたいへん不可解に感じた。
以前、65歳まで勤務していた企業では、新製品の開発、製造、発売開始などの時期は、業務がたいへん多忙になる。長時間の残業などを余儀なくされる。その際、事業部の長などの役職者が、関係の従業員を集めて、訓示があった。その訓示では、仕事を頑張ってくれということとともに、必ず「みなさんの安全、健康が一番大切なので 十分に注意して、ムリをしないようにしてください」という言葉が必ずあった。
前述のキャリア役人の訓示には、それが何もなかった。働く者の感染リスクをどう考えているのか。私が不可解に思った理由である。
もちろん、キャリア役人なんてたいしたことないなあ、と強く思った。