憂愁の詩人、レーナウ | さすらい人の徒然日記

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兵庫県にある古書店に、ネット通販で、
『レーナウ詩集』(櫻井政隆・訳、岩波書店)
を注文しました。
昭和2年(1927年)発行の本であるため、
本の状態が非常に気になります。
80年も前に発行された本を買うのは、
さすがに初めての経験。
ランクB程度の状態であってくれればいいですけどね。


ニコラウス・レーナウは「憂愁の詩人」と言われております。
彼の作品は、明るい喜びよりも、
物悲しい色によって染められており、
悲しみを抱く人に静かに寄り添うかのごとく
心へ深く染み入ります。


そんなこんなで、mixiに彼のコミュニティを作りました。




「憂愁によせる」(実吉捷郎・訳)


おんみは、生涯わたしについてくる、
考えぶかい憂愁よ。
わたしの星が、かがやきつつのぼろうと、
あるいは沈もうと――おんみは決して移らぬ。


鷲がさびしく巣にこもり、
もみが空たかくそびえ立ち、
森の河がすさまじくとどろく、
そんな岩山のはざまへ、おんみはいつもわたしをみちびく。


そのときわたしは、いとしい死者たちを思う。
なみだがどっとあふれ出る。
そしておんみのむねに、わたしは、
やみにつつまれた顔をうずめる。