etcカードは、クレジットカードがないと発行することができないと言っても良いでしょう。
以前はプリペイド型のetcカードがあったのですが、残高不足で利用できないというケースが多発したのだそうです。
etcレーンを通過しようとしても、ゲートが開かないとなると後続車がつまってしまうことになります。
スムーズに流れるはずのetcレーンが滞ってしまうということになっては、etcのメリットが薄れてしまいますね。
そのようなことが起こらないように、etcの利用料金をクレジットカード支払いにしようということになったのだとか。
クレジットカードで後払いなら、残高不足でetcを使えないということはありませんね。
etcカードの有効期限切れやクレジットカードの利用限度額がいっぱいで利用できないという場合も考えられますが、プリペイド型よりトラブルは少ないようです。

etcカードにはクレジット分離型カードとクレジット一体型カードがあります。
どちらか好きな方を選ぶことになりますが、数が多いのはクレジットカード分離型です。
クレジット一体型カードはあまり発行されていませんので、限られた中から選ばなければならないということになります。
いろいろな機能が一緒になったクレジットカードが増えています。
クレジット機能、クレジット機能の他に、電子マネーがついていたりするものがありますね。
その一つに、etc機能がついたクレジットカードがあります。
それがクレジットと一体型のetcカードということになります。

クレジット一体型のカードは、複数の機能を一枚で使うことができます。
何枚もカードを持ち歩かなかければならないという煩わしさから解放されるというのは、大きなメリットであるでしょう。

今はクレジットカードの他にショップのポイントカード等も多くなっています。
お財布に入れていると、お金よりカードの方が多いということになってしまいがちです。
そしていざ使おうと思ったら、いろいろなカードがありすぎて使いたいものが見つからないということもあるのではないでしょうか。
etcカードとクレジットが一体型となるだけでも、所有するカードの枚数を減らすことができます。
もうカードを増やしたくないというのであれば、etcカードもクレジットと一体型の方が良いでしょう。

しかしクレジット一体型のetcカードは、メリットもありますがデメリットも多くなってしまうのが現状だったりします。
いろいろな機能がついたクレジットカードは、紛失してしまうとやっかいなことになってしまいます。
一枚なくすと、全ての機能が使えなくなってしまうからです。
クレジット、キャッシング、etc、電子マネーなど、いっぺんに利用できなくなってしまうと困りますよね。
一体型ではなく分離型ですとetcカードをなくしても、クレジットカードは手元に残るということになります。
この場合ならetcカードだけを再発行すれば良いということになりますね。

クレジット一体型のetcカードは、誰かに悪用されると被害額が大きくなってしまいます。
etcカード単体では利用することができませんから、etcカードだけなくしても多額な被害にあってしまうという可能性は少ないのです。
紛失したり盗難されたりしたことを考えると、クレジット一体型のetcカードより分離型の方が良いとも言えるでしょう。

またetcカードは車載器に挿しっぱなしにしてしまうことも多いものです。
盗難に遭う可能性も多いので、分離型の方が万が一のときに安心ということがあります。
セキュリティーを気にする方はクレジット一体型のetcカードより、分離型のetcカードを選ぶ傾向にあるようです。
必要なくなったクレジットカードは、解約してしまうこともあるでしょう。
特に使っていないのに年会費が必要なクレジットカードなら、早く解約した方が良いですね。
利用分を全て支払ってしまえば、クレジットカードの解約に難しい手続きは必要ありません。
クレジットカード会社に解約したいと申し出れば、すぐに解約は可能です。

etcカードもいらなくなってしまうことがあるかもしれません。
クレジットと分離型のetcカードであれば、簡単にできます。
しかし一体型の場合は、面倒くさいことになってしまいます。
クレジットカードはそのままに所有していたいけれどetcカード機能をはずしたいという場合は、etc機能がついていないクレジットカードに変更する必要が出てきてしまうんですね。
またetcもクレジットも解約したいという時でも、電子マネーに残高がある場合があります。
こうなると電子マネーを使い切ったあとに、解約をしなければなりません。

このように複数の機能がついたクレジットカードの場合、解約時に手間がかかってしまうという覚悟をしておく必要があります。
加入した当初は「解約することなどない」と思うかもしれませんが、この先に何が起きるかわかりませんからね。
現在はクレジットとetcが別々になった分離型のカードが主流となっています。
クレジット一体型のetcカードがあまり普及しないのは、これまでここで述べてきたようなデメリットがあるからだと思われます。

クレジットカードを不正使用された時には、クレジットカード会社で補償されることが多くなりました。
この場合被害額が多くなってしまうと、クレジットカード会社は損をしてしまうということになりますね。
etcとクレジットが一体型になったカードは、不正使用されると分離型に比べると被害額が大きくなってしまいます。
そうなるとクレジットカード会社の補償額も大きくなるということです。
クレジットカード会社はなるべく補償額を少なくしたいですから、etcとクレジット一体型のカードはあまり発行したくないと思ってしまうでしょう。
分離型をアピールして、利用者を増やしたいと思うのではないでしょうか。

これからもetcとクレジットの一体型カードよりも、分離型の方が発行枚数は増えることでしょう。
利用者にとって不都合なのであれば問題がありますが、分離型の方が利用者にはメリットも多くなっています。
ですからこれは特に悪い風潮ではないと言えるでしょう。
etcとクレジットの一体型カードは、実はクレジットカード会社にとってデメリットばかりではありません。
一体型のクレジットカードですと、発行するカードが1枚で済むということがあります。
発送も一度で良いですので、かかる郵送費も一度となります。

しかし分離型の場合だと、まずetcカードとクレジットカードの2枚を発行しなければなりません。
そして新規に申し込んだクレジットカードの場合ですと、先にetcカードだけ届くということがあります。
先にクレジットカードだけを発行して、後から追加でetcカードを申し込むという場合もありますね。
そうなるとカード発行にかかる費用の他に、郵送費も2枚分かかってしまうということになってしまいます。
ということは、分離型の場合はコストがかさんでしまうことになるのです。
ですからコスト削減を目指すのであれば、クレジット一体型のetcカードが歓迎されるのです。

ただ利用者からすると、クレジットカード会社の利益はあまり考える必要はありません。
クレジットカード会社のコストを減らしてあげるために、一体型を選択するということも全くありません。
自分が使いやすくメリットがあるものを選べば良いのです。