写真が少し暗くてすみません
西陣にある織成館さまのハシリの天井を撮影したものです
殆どの京町家のハシリの天井には、太い柱が通っています
単なる見栄(財力があることを示すため)で通しているのでしょうか
実は地震対策です
京町家はもともと軽く建てられているため、地震のときに壁が大きく揺れて倒れてしまう恐れがあります
(コピー用紙等の紙の下を持って、手で揺らしてみると紙の上側が良く揺れます)
そこで太い大きな柱をハシリの天井近くに通すことで、京町家の倒壊を防いでいます
太い大きな柱は重量があるため多少の力では動かず、大きな揺れを防止することができます
動いた場合でも、天井近くに通すことによりカウンターバランスの役目をさせて、
京町家の揺れを打ち消し合う工夫がなされています
もうひとつの理由としてハシリの間には柱がないため、その間の補強としても入っています
カウンターバランスを用いることによる地震対策を施す発想は
現在の家屋には見られないと思います
当時の大工棟梁の知恵は本当にすごいと思います