消化性潰瘍のことをいいかえると、
胃潰瘍あるいは十二指腸潰瘍のことです。
胃腸の疾患の中でもっともよくみられる病気のうちの
ひとつで、再発を繰り返すことが多いという特徴があります。
症状は、みぞおちの痛み、そして痛み以外には胸やけが
ありますが、痛みを感じることがない人も中にはいて、
人間ドックなどで初めてわかるなんてこともあるそうです。
痛みは食事摂取と関係していることが多く、半数の人が空腹時に
痛みを訴えるといいます。
その空腹時の痛みは、牛乳あるいは軽い食事の摂取で
軽快する傾向があります。
さて、この消化性潰瘍の原因ですが、大きく２つあって、
そのうちのひとつが、消炎鎮痛薬などの薬、
そしてもう一つがピロリ菌です。
ピロリ菌という名前は耳にしたことがある人も多いことでしょう。
ピロリ菌が産生するサイトトキシンという物質などが
胃粘膜を傷つける原因となり潰瘍を引き起こします。
ただ、ピロリ菌に感染している人すべてが潰瘍を発症する
というわけではありません。
ピロリ菌の存在だけでなく、他の因子（ストレスなど）が
加わってはじめて潰瘍になると考えられています。
治療としては、消化性潰瘍とわかったならば、
次にピロリ菌の感染の有無を調べ、感染しているとわかれば
それを除菌する流れになります。
このピロリ菌除菌をすることで、消化性潰瘍の再発率が
激減することが認められているのです。