「親がもう歳だから・・・」
そんな理由で
実家を離れることを
あきらめている女性って
実はけっこう多い
わたし自身も
結婚したいとは思いつつ
親を置いて家を出ることの罪悪感から
「どうせムリなんじゃないか・・・」
という思いの方に
強く引っ張られていた時期があった
人は
目の前の現実が＂こうだから＂
「だからできない」
って解釈しているけれど
これ実は逆なのね
「どうせできない」
と思っているから
できない現実がある
「親を置いて家を出れない」
っていう前提が
自分の中にあるから
いつまでも家にいる
という現実を作っている
いったら
自ら「出ないように」
している
なので
「できない」と思い込んでいる
その前提を「できる」に
ひっくり返せばいいんだよ
っていうことは
心のことを知っている人なら
想像がつく対処法
とはいえ
ですよ（笑）
すぐになんて
ひっくり返んないじゃ
ないですか
「家を出てもいい」っていう
許可の言葉をつぶやいても
全然自分に響かなかったり
するじゃないですか
わたしも長い間
モンモンと悩んでたので
その気持ち
よーーーくわかります
それでわたしは
どうしたかというと
「やっぱり家を出るのはムリなのかも・・・
」
という気持ちが少しでもよぎったら
こう思ってた
「親の人生は親のもの」
「両親にはふたりで生きていく力がある」
どんな思いがあるにしろ
親の人生は親のもの
たとえ娘でも
親の人生に責任を持つ
っていうのはムリな話
にもかかわらず
家のことに首を突っ込んで
頼まれる前からなんでもかんでも
解決しているとしたら
↑むかしのわたし
それこそが
親の生きる力を奪ってる
ということに
気づいてみてください
わたしはそのことに気づいてから
必要以上に実家の事情に
首を突っ込まないようにしてた
父の病気のことや
町内会の役員のこと
夏祭りの当番のことなんかで
親が悩んだり困ったりしていても
手も出さなければ
相談にも乗らない
だって
いずれわたしはこの家を
出ていくのだから
さんざん家の問題に
介入しておいて
「結婚して家を出ます」
っていうときに突然全部放棄する方が
両親にとって残酷な話だな
ってわたしはそう
思ったから
わたしが居なくても
この家が健全に機能するように
わたしが居ない前提で
今のうちから生活してもらおう
ってあるときバツッと
自分の中で肚がくくれた時があってね
それからは
罪悪感がわくたびに
「わたしが居ない前提」
っていうことを思い出して
うっかり出しそうになる
手と口を引っ込めた
両親を助けることを
がんばる替わりに
「両親にも生きていいく力がある」
ということを信じ抜くことを
ものすごくがんばった
そしたら
「えりこが居なくなったら
ふたりでこうしよう」
みたいな話を
両親が自然とするようになって
親の中にも
「ふたりで生きていく」
という意識が
芽生えたのだと思う
今年の１月
コロナでずっと行ってなかった
栃木の実家に帰省した
お年寄りってある時ビックリするくらい
急に老け込むことがあるから
そうなっているかも・・・
とちょっと覚悟はしてたけど
そんな心配とは裏腹に
１年ぶりに会った両親は
思っていた以上に
肌艶のいい元気そうな姿だった
やっぱりちゃんと生きる力
持ってたね
心の中でうれしく思った
「わたしが居なくちゃ」
「わたしが助けなくちゃ」
かつてわたしが強く持っていた
両親へのこの思いは
結局
＂わたしが＂両親に必要とされたかった
＂わたしが＂両親に認められたかった
その思いの裏返しだったんだって
今ならとってもよくわかる
高橋えりこ
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