こういうのが久々すぎて緊張するわ…!:(´◦ω◦`):
・お友達とのコラボが久しぶり
・そもそも、お話を書くのが久しぶり
ってことで、震える指で打っております、こんばんは😂

リコちゃんと、恋乱作品でコラボさせて頂きました!
ツイッターでのひょんなやりとりがきっかけだったんですけど、リコちゃんが恋乱絵を描いてくれるというのが嬉しくて嬉しくて✨
ありがとう、リコちゃん😆
ありがとう、鳥海さん!(←ソコw)

お話は、虎松くん。現代版です。
ぬるい目で読んでいただければ幸いです(笑)
あ!リコちゃんの絵は超素敵ですからね(* ´艸`)


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こんな“運命”の話

“前世”なんて作り話の世界だと思ってた。
でも、今私の隣にいるこの人が、その“前世”でも知り合いだったなんて、誰が信じるだろう。 

私だって、最初は信じられなかった。
今は、自分がそんなことを思ったことを悔やむくらい、この上ない奇跡だと思っている。


あの時の私たちは、恋人同士ではなかった。
生まれ変わったら一緒になろう、なんてロマンチックな約束もなかったけれど。
今こうして一緒にいてくれるこの人の隣の居心地の良さは、あの時と変わらない。

多分、私だけが、“恋”じゃなくて。
彼が“友達として”ずっと寄り添ってくれていたのだと思う。
でも、近くにいてくれたことにひどく安心したことを覚えている。

最後まで友達以上になることはなかったのに、この人はずっと私に寄り添い、傍に居てくれた。
私がそれを思い出したのは、“再び”出逢ってしばらくしてからだけど。
彼はずっと覚えていてくれたという。
私という存在も、私に抱いていたという想いも――。

「あの時は、アンタを守れなかったから」
400年以上も前のことを、この人はまだ気にしてくれている。

たとえば、いつもさり気なく車道側を歩いてくれること。
たとえば、人混みでは必ず手を離さないこと。

「無事だったからもういいのに」
そう言っても、意外に頑固なこの人は譲ろうとしない。
それが嬉しくもあるから困ったものだ。

無意識に顔が緩んでいたらしい私に、
「どうしたの?」
と振り返る彼。
   イラスト:リコ様   

「ううん、幸せだなあって思って」
私の言葉に、そう、とふわりと微笑む彼の表情は、今は友達としてのそれではない。

ここは人混みではないけれど、私より少しだけ大きいその手をそっと繋ぐ。
繋がれた手が彼のパーカーのポケットに誘い込まれて、近かった距離がもっと近づく。手のひら以外からもお互いの温もりを感じると、この特別な距離感に胸をぎゅっと締め付けられる。

「手、離さないから」
「うん、私もこうしていたい」
「それもあるけど、それだけじゃなくて…」

ひと呼吸置いた彼が、ふっと前を見据えてこう言った。
「今度はあの方より先に、アンタに出逢えてよかった」
ぼそっと呟いたその言葉は、風にかき消されることもなく私の耳にクリアに届く。
「だから…そういう意味もあるから」

普段控えめなこの人が紡いでくれる言葉に、胸が甘く疼く。
気持ちが嬉しくて、想いに応えたくて。
何より私もこの人が愛おしくて。

「私は、虎松くんが好きだよ。ずっと傍に居させて」

あの時叶わなかった想いは、400年余りの時を経て新しい想いに生まれ変わる。
運命なんていう抽象的なものが本当に存在するんだと。
こんな巡り逢いもあるんだと。
そう思わずにはいられない。

もう離さないと言わんばかりに、私たちはどちらからともなく繋ぐ手に力を込めた。



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家康様本編で報われなかった虎松くんの想いを、来世で叶える形になりました😊
生まれ変わっても同じ人と…とはまたちょっと違う、そんな“運命”もありかなと。

最後にもう一度、リコちゃん本当にありがとう!
いろんな気持ちを思い出した一作になりました💕