ときめきデート、トップバッターは斬り込み隊長・沖田総司様!!
ヾ(@^▽^@)ノ



ちょっと時期は外れますが…

aikoの<桜の時>をBGMにデートを楽しんでください♪
※YouTubeなんかを貼ろうと思ったら、いい動画がなかった
・°・(ノД`)・°・
ごめんちゃい



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眩しい朝日が窓から差し込む

いい天気になって良かった

せっかく彼と二人きりで出かける日だから…




快く休みをくれた秋斉さんだけど、きっと本当の理由はバレていると思う

朝もいつもより早起きして、髪を丁寧に結い直し、持っている中で一番彼の好みの着物を選ぶ

逸る心を抑え、玄関を出ると…

「おはようございます」

今日の日差しに負けないくらい眩しい笑顔の彼がそこに立っていた

『沖田さん…どうしてここへ?まだ約束の時間じゃ…』

「待ちきれずに迎えに来てしまいました」

ちょっと照れた沖田さんが、はにかんだように微笑む

彼も私と同じ気持ちだったと思うと、それだけで嬉しくなってしまう

「○○さんももう準備できてたんですよね?では行きましょうか」

はい、と頷いて彼の隣りを歩く

ドキドキドキドキ

ただ隣りを歩くだけで、心臓の音が聞こえそう

沖田さんに聞こえないかな

嬉しさと、楽しみと、少しの緊張

入り混じった気持ちが、私の鼓動を早まらせる




いつか沖田さんが教えてくれた川辺にやってきた

春になると、ここはたくさんの桜が咲き乱れるって

ちょうど満開を迎えた桜たちが、誇らしげに咲き誇っている

桜並木の川沿いを、歩調を合わせゆっくり歩く

小川のせせらぎに耳を澄ませ、木漏れ日で輝く水面に目を細める

彼と一緒にいると、見慣れた景色が鮮やかに彩る

ドキドキするのに、心地よい

こうしてずっと一緒に歩けてたらいいのに



「そろそろ疲れませんか?あの茶店で休憩しましょう」

そういえば随分歩いていたと思い、

『そうですね』

そう言って、店先の長椅子に腰掛ける

「私はお団子をいただこうかな」

そう言った沖田さんがふと考えこんだ

『…?どうしたんですか?』

「いや、あちらの方が食べているお饅頭も美味しそうなので、どちらにしようかと…」

真剣に悩んでいる姿に、思わず笑いをこぼしてしまう

私より年上なのにこういう少年のような素振りを見せられると、たまらなく心をくすぐられる

『じゃあ私があちらのお饅頭を頼みますから 少しずつわけて食べませんか?』

そう提案すると、ぱぁっと目を輝かせた彼が嬉しそうに頷く

剣を振るう彼からは想像もできない笑顔

今が幕末の動乱期だということを忘れてしまいそうだ




ほどなくして、お菓子とお茶が運ばれてきた

『うわぁ~、どちらも本当に美味しそうですね』

私の顔を見て目を細めて微笑んだ彼が、自分の皿から団子を一串、私の皿に乗せてくれた

私も、お皿にひとつだけ乗ったお饅頭を、黒文字で半分に割り、片方を彼のお皿に乗せた

お互いのお皿に、一串のお団子と半分のお饅頭

なんだかくすぐったい

美味しそうに食べる沖田さんを見ているだけで、いつものお団子が何倍も美味しくなる



お茶を飲み、再び散歩に戻る

会話は、屯所の話や、私の置屋での話など、他愛もない日常のこと

些細なことでも彼のことが知りたくて、どんな話も本当に楽しい

ついつい身振りも大きくなって手を振った拍子に、彼の手に触れてしまう

『あっ…!ご、ごめんなさい』

一瞬のことなのに、触れた部分が熱を持つ

「い、いえ」

見上げた彼の顔も、ほんのり赤かった

もしかして…

沖田さんも私と同じ気持ちなのかな

そんな図々しいことを考えながら、手を帯の上で組み直して、ほんの少しだけ彼の後ろをついて行く

「どうしてそんなふうに下がるんですか?」

気づいた彼が、足を止め振り返る

恥ずかしくて何も言えない私に、彼がそっと左手を差し出す

「せっかくの時間なんです 隣りを歩いてください」

そう言った彼の顔は、さっき見た桜のような色をしていた

私も頷き、勇気を出してその手を握り返す

彼の手もとても熱い

手と手を通して、お互いの鼓動が伝わってしまいそう




彼の一歩後ろをついて歩いていたあの頃

優しい背中で、いつも振り向いて、隣りへと促してくれた

想いが通じた今は

こうして肩を並べて歩いている

ねぇ沖田さん、信じていいかな

私はあなたの<特別>って


この春が過ぎて、季節が巡り巡って

また次の桜が咲き乱れる時も

あなたの隣りで、あなたと一緒に

いつも微笑んでいられたらいいな

そんなことを思いながら、彼の手を握る手に力を込めた

私たちの幸せな時間は、まだ始まったばかり…





~桜の時・完~



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「春がくるとこの川辺は
桜がめいっぱい咲き乱れるんだ」
あなたは言う あたしはうなずく

右手を繋いで
優しく繋いでまっすぐ前を見て
どんな困難だって 大した事ないって言えるように
ゆっくりゆっくり 時間を越えてまた違う
幸せなキスをするのが あなたでありますように



こんな場面をイメージしてみました♪