古今和歌集の和歌です


「君がため春の野にい出でて若菜摘む

我が衣手に雪は降りつつ」


作者は第58代天皇の

光孝天皇です


これを現代語訳します

「あなたのために春の野原に出て

若菜を摘んでいると

私の着物の袖に

雪がしきりに降りかかってくる」です



これは作者の光孝天皇が

まだ親王だった頃

相手が男性か女性か解りませんが


大切な人の長寿を願い

春の野草を

贈った際に添えた歌だそうです


歌自体は細やかな心遣いを

描いた歌で

「春の野」「若菜」「衣手」「雪」と

柔らかなイメージを含んでおり

とても優美な歌とされてます



ここでいう若菜とは
春の七草同様に食べられたり
薬になる野草で
春先に食べると長生きすると
信じられてきました

実際に正月7日の「七草粥」も
そこからきています

光孝天皇が若菜を摘んだ場所は
京都市右京区嵯峨にあった
「芦川」の周辺に
広がっていた
芦川野だったそうです


そこで御幸を願い
鷹狩りをして
和歌を詠んだそうです

しかし実際のツツジや若菜の
名所はというと
大和国添上郡(現在の奈良市)の
春日野になります

春の奈良公園は
桜をはじめ様々な草花が萌えてます
たまには緑を見て
リラックスもいいですね

From Itsuki