①必要性という幻想について
これは最初の幻想というだけでなく、
最大の幻想である。
初期の人間は
人間が幸せになるためには
何かが必要であると感じていた。
幸せは外側にある。
自分が幸せになるために
人間や場所やモノや時間が
必要である、と。
そしてその必要なものが手に入らないから
どんどん不安になっていく。
人生は必要なものを手に入れるための長い旅路で
とはいえ、結局思うように手に入れられず
不安を抱えたまま生き、死んでいく。
しかしこれは幻想である。
あなたが存在するためには何も必要でない。
◇必要性という幻想から抜け出す方法
これに気付くためには
今自分が存在するために何が必要か
ということを考えればよい。
今もっていなくて
持つ必要があると思うものを見つめてみる。
「どうしてこれが必要なのだろう?」と。
この問いかけがあなたを解放してくれる。
この問いかけは自由を意味する。
はっきり見つめれば
「これ」がなんであれ、
実は必要なく、今までも必要ではなかったし、
必要だと思い込んでいるに過ぎなかったと気づくだろう。
必要性という幻想から離れれば
執着も捨てられる。
自分の人生、生命を見つめれば
つぎの瞬間に達するために必要なもの、
そして今ここにいる自分に到達するために必要だったものは
いつも持っていることに気付くだろう。
あなたがここにいるだけでいい。
それ以外には何も必要はない。
あなたはいつも満たされていたのである。
人生の帰結はつねに完璧である。
すべては完ぺきな結果になるのだから
不安になることは何もない。
あなたはすべてをもっている聖なる存在だから。
◇必要性の幻想を利用する
必要性の幻想は
あなたは本来何も必要としない、という
真のあなたの大きな側面に気付くためにある。
必要性の幻想を幻想と見抜き
幻想を本来の目的のために使おう。
・体が必要だという幻想を使う
→あなたはそれを守り、大切に使う
・人間関係が必要だという幻想を使う
→あなたは人間関係を守り、大切にする
必要性の幻想を見抜いたうえで
今持っているものを大切にしていけば
あなたはより大きな栄光を体験する。
必要性の幻想を体験するのは
必要なものがないという不安に
溺れるためでは決してない。
◇新たな現実創造
ではあなたが必要性という現実にぶつかったとき
あなたはどんな対応を取ればいいのか。
そのためには次のように宣言すればよい。
1)私の世界のあらゆることは現実でない
2)すべてのことの意味は、私が与える
3)私は、私がこうというのが私で
私の経験は、私がこうだという経験だ
そして、幸せになりたいと思うのなら、
幸せになると決めればいい。
必要なのはあなたの意志だけだ。
何かものが必要にはならない。
幸福はある条件の結果ではない。
ある条件が幸福の結果として生まれる。
そう、あなたが幸福であると決めた結果なのだ。
もちろん、何かを手に入れることが悪いわけではない。
家や恋人やお金を手にしたいと思うことは
決して悪いことではない。
ただ
それらを手に入れること≠幸福
であることを忘れないように。
それらを手にしてない≠幸福でない
となってしまわないように。
幻想に飲み込まれないで。
すべては自分が現実を創造している。
すべてはあなたの意志で創られている。