この映画は、特に日本人へのメーッセージにも思えます。欧米では日本ほど、犯罪者の家族に対し残酷ではないような気がします。
被害は、犯罪者の家族だけでなく、親戚、全員へも及ぶ、見ていて辛いものがありました。
皆さんもご存じのように、秋葉原殺人事件を起こした犯人の実の弟さんが自殺し、社会問題となっています。ここまで大きく記事に出ないまでも、たくさんの事件に関わった家族たちが、一生、社会から追い詰められている。少なくともヨーロッパでは、犯罪者の家族は守られてますし、殺人事件を犯した家族までがこのように追い詰められるのは、もしかしたら、日本は特別なんじゃないか?と感じさせられました。
「あれから6年近くの月日が経ち、自分はやっぱり犯人の弟なんだと思い知りました。加害者の家族というのは、幸せになっちゃいけないんです。それが現実。僕は生きることをあきらめようと決めました。
死ぬ理由に勝る、生きる理由がないんです。どう考えても浮かばない。何かありますか。あるなら教えてください」
そう語った青年は、その1週間後、みずから命を絶った。彼の名前は加藤優次(享年28・仮名)。日本の犯罪史上稀にみる惨劇となった、秋葉原連続通り魔事件の犯人・加藤智大(31歳)の実弟だった。情報元:ソース
この映画では、弟の大学の費用を捻出するために強盗に入り、たまたまそのに居合わせた住人に手を掛けてしまった兄、そして殺人犯の弟として一生を送らばければならなくなった弟の人生を描いた映画です。
ここ何日かは無料ですので、ぜひこの機会に、視聴されることをお勧めします。とってもいい映画でした。
題名:手紙
事件や事故に巻き込まれた被害者やその家族と同じように、ある日突然、親や子どもが逮捕され「加害者家族」となる人たちもいる。
被害者側とは違い、同情や支援の手が差し伸べられることはほとんどなく、「悪いことをした人の家族」として社会の厳しい視線にさらされ、時には誹謗・中傷の的となる。
日本初の加害者家族の支援団体「World Open Heart」を立ち上げた阿部恭子さんは、「家族をいじめても意味がない」と訴える。
加害者家族なら、バッシングされてもいいのか?支援者である阿部さんは、彼らの現状や苦しみを、著書「息子が人を殺しました−加害者家族の真実−」につづっている。情報元:ソース
海外と日本では、加害者家族に対する支援体制や社会の視線は大きく異なる。イギリスには支援団体が多数存在し、逮捕から刑務所を出るまで一貫したサポート体制が整っている。
1998年にアメリカ・アーカンソー州で起きた銃乱射事件では、犯人の少年の母親が実名・顔出しでテレビのインタビューに応じ、視聴者から励ましの手紙も多数寄せられたという。(「息子が人を殺しました」より)
励ましの手紙が届くというだけでも驚きだが、その内容もまた、「息子さんは一番辛い時だから面会に行ってあげてください」「辛い思いをしている兄弟のケアも忘れずに」と筆者が日頃、相談者に助言している言葉が市民から寄せられているということに大きなカルチャーショックを受ける。
息子を殺人犯に育てる母親などいない。事件が起きた事実で加害者家族は十分傷ついている。それに追い打ちをかけるように罵詈雑言を浴びせたからといって、事件によって失われた命が戻ってくるわけではない。情報元:ソース
なぜ、日本では支援が進まないのか。「連帯責任」を強く求める文化が影響しているのではないかと、阿部さんは指摘。
「日本はとりあえず謝る。謝らないと次に行けないから。(逮捕直後に)情報もない中で、まだ謝れないと思うんですよ。実際に、家族が悪かったという例はいっぱいあります。原因や誰にどんな責任があるのかが分かった後、悪かったと認めた時に『本当にごめんなさい』とすればいい。それが本当の謝罪だと思います」
「アメリカでも加害者家族への批判もあるが、連帯責任の意識がないので同情も集まっている。『家族をいじめても意味がない』となっています。合理的。家族に連帯責任を求めて犯罪を抑止しようという理論は、現実に成り立たないと思います」
社会がすべきことは、再び同じ悲劇が起こらないために、加害者家族が事件と向き合うことができる環境を作ることではないだろうか。
今日も感謝、有難う。