ネタバレを含みますので、公開からだいぶ経ってるからあんまりいないと思うけど、まだ観るのを楽しみにしてる人はスルーでお願いします。


ということで、2編に分かれてました完結編、「結」を観てきました。
元々、ケイゾクファンだったので、ちゃんと観とかねばという思いは強かったのです。

前編の方は、ネットなんかを見ると、TVスペシャルでいいんじゃね?って声も見ましたが、これはこれで良かったのだと思います。
ケイゾクシリーズから屋台骨として活躍した竜雷太さんの殉職というのは、役者さんをリスペクトするという意味で非常に意味があることだと思います。
そんなの作り手のエゴイズムだという人もいるかも知れませんが、人と人との繋がりで作品が出来上がる以上、こういうエゴは必要なものだと思います。
作品的に秀作とはならなかったと感じますが、先物買していてあまちゃんでブレイクした有村さんがアクセントになる絡みポジションだったので、よりおいしくなったかなと。監督の先物買は当たることが多い。

で、後編です。
正直、満足いくものではなかった。
原因は製作的な大人の事情だと思いますが、決戦の舞台がほぼ鉄塔の上のみというのは地味すぎる。
本当はもっと派手なアクションをしたかったのではないかと思うんですけど、主人公は死者のスペックを自在に操れ、ラスボスはありとあらゆるスペックが使えそうでしたから。
暴れやすい状況は整っていた。
想像でしかないけど、予算とか出演者のスケジュールみたいな大人の事情でそうせざるを得なかったのではないかなぁ。
世界中でスペックを使って暴れまわるような構成だったら、ハリウッドのアクション映画にも迫れたのかも知れない。
まあ、その前の「天」でも、山間のペンションという地味な決戦だったので、金銭的な問題が大きい気がします。(あくまでも想像ですが)
限られた予算の中で作るのがプロだから仕方ないのもあるけど。

でラスト。パラレルワールド的なものはいいと思うんだが、最後のナレーション「朝倉」で終わるんだよね。
「朝倉」はケイゾクのラスボスで、たぶん脚本家やチームにとって凄く特別な存在なんだろうけど、最後の最後でいきなりこの名前が出てくるのは凄い違和感が・・・
これはケイゾクシリーズに思い入れが強い分だと思うけど、ラスボスが結局神のような存在に感じてしまうから、倒してた倒してたなかったよりもポジションとして、気持ち悪さを感じてしまう。
こうなると次のシリーズを作ってもらって、更なる絡みを・・・となるのだが、竜雷太さんの役を殉職させた以上それはないんだろうな。

と、長くなりましたが、感想です。
規模が大きくなるほど、色んな兼ね合いが出てくるので大変なんだろうなという作り手の感想がメインかも知れません。