担当の医師は、こう言いました。


「3ヵ月後の金○医大の専門の手術チームを待つか?福岡の病院ですぐに手術をしてもらうか?」

を選ぶように言われました。

私は、会社に相談し、福岡に帰る決意をしました。会社もすぐに、帰るようにしてくれました。
退院の手続きをし、入院費用を払い一人で帰り支度をし、お見舞いに来てくれた人たちにお見舞い返しをして、社長に挨拶をして、社長からは、すぐに帰るように言われました。

宮○君は、最後に会社を去るときに、こう言いました。

「よ○ちゃん、絶対に死ぬなや!絶対やで!」

私は、この若い同僚が、本当に私の事を思い、熱く語っていた事を忘れた事はありません。私は現場を途中で離れなければなりませんでした。これは、私の仕事では屈辱的な事です。他の同僚たちに迷惑をかける訳ですから・・・

同僚たちは、その事を、気にしながら去る私の為に、ささやかながらお別れの食事会を開いてくれました。

同僚の竹○君が、僕を向かえに来てくれました。車の中で竹○君は、

「俺、ARBの大ファンなんよ!よ○ちゃん、博多から来たんやろ?博多のロックは聞きよったか?」

私、

「うん、よー聞きよったばい。実はバンドとかしよったよ。誰にも言ってないけどね。」

竹○君、

「えーっ!そうなんかー?知らんかったー。で、何を弾いとったん?」

私、

「体がでかいけん、他の人は、ドラムやろ?って言われるけど、ギターば弾きよったよ。ライブハウスとかにも出とったよ。ARBは俺も大好きだよ。よく聞いてた。」

竹○君、

「へー、そうなんかー、人は見かけによらんなー。俺、うれしいわー、長うこんなん仕事しててん、ARBの事、話す人とか他におらんかったもん。よ○ちゃんが初めてや!」

私、

「確か、『ボーイズ・アンド・ガールズ』は持っとったろうや。よー聞きよった。『アキコはシックスティーン』やったかいな。」

竹○君、

「うん、そうや、待ってて、よ○ちゃん、かけてやるさけー。」

そして、私たちは、しばしARBを聞きながら車を運転し、お食事会につきました。

                     ・・・・・つづく