「人とコミュニケーションをとるのが面倒」だと感じる人がいます。
「話すのが面倒くさい」
「なるべく話しかけたくない」
「仕事を頼みたくない」
と考える人のことです。
ここでは仮にAさん(彼)とします。
彼は「なるべく人と関わらなくて済む方法」を選びます。
人付き合いをスルーして、自分一人で物事を解決しようとします。
もちろんそんなことは人には言えません。
もし知られたら「コミュニケーション能力が低い人だ」と思われてしまいます。
なぜ彼は「コミュニケーションをとるのが面倒だ」と感じるのでしょうか？
性格的なものでしょうか？
彼には「人に嫌われたくない」という心理がベースにあります。
嫌われるのが怖く、人に良く思われたいわけですね。
「気の弱い人」「保身に走る人」とも言えます。
「人に嫌われたくない」という言葉にはネガティブな響きがありますが、言い方を変えて「人に好かれたい」と聞くと、ポジティブなイメージを感じます。
人に好かれたい人は「人を喜ばせたい」と考えます。
「目の前の相手を喜ばせたい」
「何かしてあげたい」
「いつも良い気持ちでいてほしい」
と常に考えているわけです。
サービス精神ともいえますね。
そして相手を喜ばせる言葉を選んだり、笑顔で接するなどの行動をとります。
しかし彼自身、常にポジティブな気持ちでいるとは限らず、ネガティブな時もあります。
たとえば気持ちが落ちていたり、体調が悪い時でも、相手のために「笑顔の演技」を自分に強いることもあります。
そんな時は気持ちと行動が相反するため、ストレスを感じます。
軽い自己犠牲の精神ですね。
そのストレスを積み重ねると
「人と話すのは面倒くさい」
「できれば関わりたくない」
と無意識に感じるようになります。
そして「人とコミュニケーションをとるのは面倒」という状態になってしまうのです。
しかし「人を喜ばせたい」という気持ちは、人の役に立ちます。
たとえば明るく気持ち良いあいさつだけでも、人はポジティブになれます。
そんな人には味方が増え、助けてくれる人が増えます。
押し上げられることで、仕事や人生で「成功する人」になることもできます。
よってAさんは、自分を責めたり、劣等感を感じる必要はありません。
一見短所に見えることでも、裏返せば長所なのですから。