「君の名まえで僕を呼んで。僕も君の名前で呼ぼう。」
(C)Frenesy, La Cinefacture
とにかく自由な17歳のエリオ。
ほぼパンイチです
酒もタバコもSEXも好奇心の赴くまま。
ピアノが上手で作曲しています。
バッハのアレンジ、カッコよかった。
悩みや後悔をメモに走り書きしたり、
父親やオリヴァーには「昨日は(女の子と)デキなかった」と
話してしまう。アカデミック感満載。
いつでも相談しなさいと、見守る両親。
いつでもタバコを燻らせている母親は、フランス語の本を英語に翻訳して横たわるエリオに読み聞かせる。
(C)Frenesy, La Cinefacture
オリヴァーへの溢れる気持ちが止まらないエリオ。
鼻血を出し、アプリコットをむき、桃を・・・
猫のように絡み、欲望が抑えられないエリオ。
夏の終わり、オリヴァーが去ってからの、
エリオにかけるお父さんの言葉。これが、身に染みるのです。
「知らぬうちに心は衰える。体は見向きもされなくなり、近づきもしない。痛みを葬るな。感じた喜びも忘れずに。」
こんなことを言ってくれる親が日本にどれだけいるでしょうか。
これは男の子の親の話だけど、女の子の親はある意味、
気が気でないだろうな。
ちなみに、女性と果物が少し軽んじられてる風にも
見えるのですが、気のせいでしょうか。
(C)Frenesy, La Cinefacture
個人的に、この映画の好きなところは終わり方です。
髪が伸び、青年へ変わりつつあるエリオが
雪の中、コートを着込んで帰宅する。
。
ヘッドホンを外さずに電話に出ると、オリヴァーの声。
久しぶりに聞けた声に思わず声が明るくなるエリオ。
オリヴァーからの「知らせがあるんだ。」
電話を切った後、暖炉の前に座るエリオ。
溢れる涙は止まらない。
後ろでは母たちが夕食の支度をしている。
そこへ音楽とクレジットが静かに流れていく。
クレジットが全て終わると、ピントがぼやけたままの母が
「エリオ」と声をかける。
エリオは涙を拭いてゆっくり振り返る。
この素晴らしいラストが
また見てしまいたくなる理由の1つです。
(C)Frenesy, La Cinefacture
1983年夏、北イタリアのとある避暑地。17歳のエリオ・パールマン(ティモシー・シャラメ)は、今年も両親と共に別荘で一夏を過ごしている。家族は数ヶ国語を使い、アカデミックな雰囲気を漂わせる。滞在中、エリオは読書、詩作、作曲、ピアノ演奏、プール遊び、夜はダンスパーティに耽っていた。
そんなある日、考古学の教授であるエリオの父(マイケル・スタールバーグ)の助手として、アメリカから24歳の大学院生・オリヴァー(アーミー・ハマー)がやってくる。自信と知性に満ちたオリヴァーを初めは疎ましく思うエリオだったが、次第に彼に対して抑えることのできない感情に駆られていく。
やがて気持ちを抑えられなくなったエリオはオリヴァーに思いを打ち明ける。一旦は大人として拒んだオリヴァーだったが結局、自分も同じ気持ちであることを伝える。
お互いの気持ちを確かめ合ったことで、激しく恋に落ちていくふたり。そして「君の名前で僕を呼んで、僕の名前で君を呼ぶ」というオリヴァーの提案で、ふたりの絆はさらに特別なものとなっていくのであった。
ようやく結ばれたふたりであったが、やがてオリヴァーの出発の日が訪れる。彼を乗せた列車が発ち、エリオはすっかり気力を失う。悲しく、美しく、大切な経験をした息子エリオに父は言う。「今はただ悲しく辛いだろう。だが痛みを葬ってはいけない。お前が感じた喜びを痛みとともに葬ってはいけない。」と。
冬になり再び別荘を訪れた家族のもとに、オリヴァーからの電話が鳴る。それは来年結婚する、という衝撃的な知らせだった。「君との出来事を何ひとつ忘れない」オリヴァーの言葉に、暖炉の前で静かに涙を流すエリオだった。
引用元:Wikipedia
(C)Frenesy, La Cinefacture