僕が見た永田町~素人しか変えられない~⑮ | 伊藤ようすけオフィシャルブログ Powered by Ameba

僕が見た永田町~素人しか変えられない~⑮

今からほぼ一年前の、2016年5月2日。
オープンエントリーのネット投票は締め切られた。本来であれば、これで戦いは終わりのはず。
ところがだ。
僕も含めてスタッフは未だ、戦いの渦中にいた。
遡ること3日前のこと。スタッフが、とある所から、聞き捨てならない情報を掴んできたからに他ならない。
「某候補者が、自民党員にハガキによる投票を呼びかけている。しかも投票数は着実に伸びている」
一週間程前、伊藤洋介が、現在第三位であるという情報が飛びこんできた時と同様に、事務所内に衝撃が走った。
今回のオープンエントリーは、党員でなくても投票できるネット選挙と党員のみに権利があるハガキによる投票のいずれかの方法で参加してもらうことができた。伊藤洋介陣営では、前者のネット選挙による投票に力点を置いていたことは言うまでもない。
正直、ハガキによる投票に対する選挙運動なんて、頭の片隅にもなかったのだ。

自民党員は約100万人。
党所属議員によって、集められている。それぞれのポジションによってノルマの数に違いがあるらしい。その達成具合によって党での待遇に差がつくことは容易に想像がつく。
ノルマというと、なんだかネガティブなイメージを受けるかもしれないが、この党員の名簿は必ず選挙の際には役立つので、議員の立場からすると避けては通れないのが現実だ。
ちなみに、年会費は4000円でその家族は2000円。
党員になると、定期的に会報が送られてくるくらいで、他にこれといった特典はない。ただ総裁選の投票権があるゆえ、政権を握っている際は総理大臣を選ぶための一票を持っていることになる。
これを特典と考えるかどうかは、もちろん人それぞれだ。

以前にも触れたが、今回の選挙での公認に向けて、自民党から指示を受けた自民党党員獲得のノルマ300名は昨年のうちに達成していた。
つまりは、300名分の自民党員名簿は手元にあるということ。ただし、その多くにはネットによる投票依頼を既に終えていた。
そんな中での、某候補者が党員に対して選挙活動をしているという情報・・・。
心底、焦った。
果たして、その候補者はどういう方法で党員に対してアプローチしているのだろうか。そもそも、いかにして党員を見つけ出しているのか。
党員への投票依頼は、議員を通じてお願いをすれば拡大することは可能だ。
もちろん、議員の方々が自ら、汗水たらして集めた党員のみなさんに他人の選挙に力を貸してほしいとはそう簡単には言わないだろう。
余程の関係がない限りだ。
でも、わからない。
他の11人の候補者が一体どんな人脈を持っているかなんて、知る由もない。
この辺も、もし選挙のプロがスタッフにいたりすれば、調べ上げてくれたりするのだろうが、今更どうしようもできないことは明らか。
こんなことなら、もっともっと議員の方々にお近づきになればよかったと後悔するも後の祭りだった。

戦いの渦中に未だ身を置きながら、如何ともしがたい中、悶々としたGWを過ごした。

⑯に続く。