僕が見た永田町~素人しか変えられない~⑪ | 伊藤ようすけオフィシャルブログ Powered by Ameba

僕が見た永田町~素人しか変えられない~⑪

3月上旬。僕も含めたオープンエントリーファイナリスト12名が自民党本部会議室に集められた。当初は10名の予定だったが、オープンエントリー運営側によれば、「いい人材がたくさん応募してくれたので12名になった」とのこと。顔ぶれは確かに、多彩だった。元衆議院議員、現職の区議会議員といった政治経験者から、現職の国会議員秘書、外資系のサラリーマン、都銀に勤務するOLなどなど。初対面なので、外見とその経歴から想像するしかないのだが、皆現状の日本が抱える様々な問題解決のために自身の身を捧げようとする覚悟がひしひしと伝わってくる。
まさに強敵揃いといった印象。
果たして、この11人と真っ向勝負して、勝ち抜けるのか。
不安が募る。
自身がやることさえやれば、大丈夫と言い聞かせながらもこうして目の前にすると、どうしてたって相手の戦い方が気になって仕方ない。
当然、投票がネットで行われるゆえに、従来の選挙とは異なった手法を駆使する候補者もいるだろう。もちろん、前回の選挙での反省から「ネットだけで戦ってはダメ。所謂どぶ板に比重を置きながら、それを補完する形でネットを利用する」という戦い方に確信はあったものの、僕の想像もできないやり方を用意しているツワモノだっていないとは限らないのだ。

自己紹介の後、各々の番号を決めるためのくじびきが行われた。
この番号の順番で、今後自民党が作成する資料も作られ、後に予定されている街頭演説も実施されるという。
何が何でも、1番か12番をひきたかった。
というのも、実際の選挙では各政党の候補者のうち、投票所で一番右に書かれている候補者と一番左に書かれている候補者の当選する確率が高いという話を聞いたことがあったからだ。
これは冗談みたいな本当の話。
つまり有権者は投票をする政党だけを決めて、後は目に飛びこんできた候補者の名前を、書くケースが極めて多いというわけだ。
ちなみに名前はアイウエオ順に掲載されている。
したがって、あ〇〇さん、わ〇〇さんが有利ってこと。
候補者側からすると、なんとも納得しがたい話だが、これも選挙の現実だ。
そして結果は・・・・・9番。
何という中途半端な数字。
ついてない。
いや、ここで運を使っている場合ではないと慰めてみたりする。

そして迎えた3月12日。安倍総理も出席されての記者会見。各々持ち時間が与えられ、自身が考えたキャッチフレーズと政策を発表。自分ではうまくいったつもりだったが、ネットでの配信を見ていたスタッフによれば声がでかすぎたために、声が割れて聞きづらかったらしい。
ハプニングはつきもののとはいえ、やはり落ち込む。
それにしても、メディアからほとんど質問がなかったことには拍子抜けだった。やはり世間からすれば、本番の選挙ではなくその候補者を決めるための選挙なんていうものは、興味に値しないということか。
案の定、翌日この記者会見を取り上げたメディアはほとんどなかった。

⑫に続く