僕が見た永田町~素人しか変えられない~⑥ | 伊藤ようすけオフィシャルブログ Powered by Ameba

僕が見た永田町~素人しか変えられない~⑥

僕が見た永田町~素人しか変えられない~⑥

 

年の瀬も迫った12月下旬。僕はオープンエントリーにチャレンジすることを決めた。このままのやり方を通していても自民党からの公認は得られないとの結論に達したのが一番の理由。
選挙対策委員長から直接、「自民党は公認する可能性は低い」と言われてしまっては、もう為す術なしと判断したのだ。

合わせて、C衆議院議員から聞いた「オープンエントリーを通過した者には、自民党が支持母体をつけてくれるらしい」という話も、僕の背中を押した。
支持母体がつけば票が読める。前回落選した身からすると喉から手が出るくらいほしいと思った。もちろん団体によることは言うまでもないが。さすがに自身の考え方と全く違う世の中を目指す人たちから支援を受けるわけにはいかない。
一方で、「まだ推す候補のいない団体なんてあるのか?」とも思った。
世の中には実に様々な団体があって、その利益を守るために各々国会議員を送りこんでいる。本戦が半年に迫っている中、未だに候補者が決まっていない団体なんて果たしてあるのだろうかと疑問を持ったのだ。
支持母体の話については、異論のある方も多いと思う。その団体のいいなりになるわけでしょ。国会議員が特定の団体の利益のためだけに行動していいのか、等々。これを読んでいただいてる方の中にも、ご意見ある方はどんどんコメントに書きこんでいただければ幸いだ。

ここで、オープンエントリーについて、今一度説明をさせていただきたい。
参議院は各選挙区から選ばれた議員と比例区から選出された議員とで構成されている。
オープンエントリーは、この比例区の自民党公認候補をネット選挙で選ぶという新しい試みである。
前回も記したように、現在比例区の選挙では非拘束名簿式というシステムが採用されている。
この仕組みが投票する国民に知られていないのが大問題だと思うのだが、比例名簿の順位を決めない方式のことで、議席を得た政党内での当選者は、各候補者の個人名での得票数により決定されるのだ。
要は、候補者側すれば、投票用紙に政党名を書かれたところで、あまり意味はないということ。
前回の選挙の際、「洋介は、名簿順位は何位なの?」とあちこちで聞かれたが、参議院選挙においては、名簿順位は存在しないのだ。
名前を書いてもらった得票数によって、順位は決まる。
参議院選挙の比例区では、有名人や支持母体を持つ人が有利であると言われる所以である。
だからこそ、これまで自民党もこの条件を満たしていない人は、ほとんど公認をしてこなかったのだ。
方向転換といえば言い過ぎだが、候補者選びに門戸を開こうとする姿勢であることは間違いない。

決心をしてすぐ、僕は事務所探しを始めた。本戦に進めるかどうかもわからない中、賃料などが無駄金になる可能性もあったが、そんなことは言ってられない。ネット選挙とはいえ、たった一人では戦えないことは明らか。ボランティアで、僕を助けてくれる仲間がすぐに集まってくれるスペースはどうしたって必要だ。
ちょうどその頃だ。
僕の携帯に一本の電話が入った。
会ったこともない声の主は、Kと名乗り、続いて「また、選挙にでるのですか?」と聞いてきた。
僕はKと会うことにした。

⑦に続く。