幽vol15☆知覧の裏話!


幽Vol,15 鹿児島怪談おススメ号☆絶賛発売中!!
こんにちは伊藤三巳華です。
『視えるんです。②』 と『怪~カイガン~眼』 へのご感想・その他いろいろな媒体での
あたたかい応援メッセージ本当にありがとうございます!!^^
皆様のおかげで各ランキングも好調でとてもうれしいです!
ちょっとあまりに多く、きちんとお返事できなくって心苦しいです。。

が、せめてこの場を借りてお礼を言わせて頂きたいと思います。
たくさん読んで下さりありがとうございます^^ 暑い季節が到来したので
少しでも暑気祓いwに貢献できたらなと願っております☆
さて、 今月7月1日から発売中の 『幽vol15』 メディアファクトリーより。
今回は鹿児島特集をしております^^
そして伊藤も、鹿児島・特攻隊の飛び立っていったという鹿児島・知覧に行った時のお話を描きました。
ネタバレになってしまうかもしれませんので以下より
読み終わった方だけ読んでくださいね。
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戦争の話はとてもデリケートな題材ですが。。
今回、私の描いた三角兵舎に残っていた青年は
とても有名な方だったみたいです。
それはあまりに有名で漫画で書くのは伏せさせて頂いた部分を
ここに記してみたいと思います。
三角兵舎に入ったときに、彼が歩み寄ってきて必死に
“ 僕の出番はまだですか? ”
と聞いてきて引き止めるので私は困ってしばらく三角兵舎内に残りました。
それ以上は何も言わず、懇願するような彼の目と共に
変な女が三角兵舎で座ってた訳です。
マンガで描くと誤解がうまれそうで描けなかったのですが、
彼が消えてくれる方法がひとつだけわかってました。
「 明日、出撃を命ずる。 」
そう言えば良いと、私は思ったのですが・・・
その時、なぜかミリタリーパンツに編み上げハーフブーツ・にダウンを着ていて
特攻隊のコスプレみたいな格好をしてしまっていたにしても、
なぜ青年が女の私を司令官?と見間違うのか、謎でしたし、
または
本当は知っていて、それでも誰かに出撃命令を出してほしいのでは?とか
いろいろ悩みましたが、
戦争を知らない私が彼に命令なんておこがましいよ!と恥に思いながらも
私は彼に嘘をつきました。
「 明日、出撃を命ずる。 」
・・・戦争は終わってしまったんだよ?
そう言う事も可能でした。
けど、特攻に行きたくて行きたくて懇願して続けて幽霊となって残ってる彼に
そう告げるのは一番酷なような気がして。
彼の待っていた数十年をそんな風に閉じてしまうのはあんまりに思えてしまって
私は嘘をついてしまいました。
青年はすばやく頭を下げると、本当は偉くもないんでもない嘘つきな私に
敬礼をしてました。その顔もとても真剣でした。
そして私が三角兵舎を出るまでじっとこちらを見て敬礼し、そして消えていきました。
今でも彼は、誰かにすがり出撃命令を待ち続ける悲しい幽霊かも知れません。
けど願うのは、もしかしたら私が出撃命令を下した事で
あの時、消えてくれたのは彼の中で浄化出来て上がれた。
と、なってくれていたらなと。。
そのうち、また見に行こうと思います。
そして、三角兵舎から出てきて、本編に出てくださってる
霊感IT社長こと、川原さん ( こちらでも鹿児島の裏話はじめました!w)
に、その話をしたら、
「それ、○○さんだよ?」
と、なぜか青年の名前を知ってました。
そして、特攻隊たちが通ったという富屋食堂・現在はホタル記念館に展示されてる
青年とそっくりな写真の君・○○さんを川原さんは指差した訳です。
“ 蛍になって帰ってくるよ。 ”
そう富屋食堂の娘さんに告げて、悪天候の中、仲間たちが引き止めるのも聞かずに
彼は飛び立っていき、そのまま帰らぬ人となりました。
その日の夜に食堂に一匹の蛍が入ってきて、娘さんが
「 ○○さんだ。 ○○さんが帰ってきたんだわ。 」
と言い、そこにいた兵士たちと共に同期の桜をみんなで合唱したという。。
この話は有名で昔映画にもなったそうですね。
そこでは、死ぬまで飛ばされる事を悲観して彼はちっていったとなってましたが、
私には、一度引き返した事をずっと恥ていて、
彼は最後までお国の為の栄誉の特攻隊というプライドを守る為二度目は引き返さなかった
気がします。
それはそれでとても悲しい事ですが、
そんな風に信じて、生きていた人たちが知覧を夢見ていた時代があったのです。
・・・です。なんて私が言い切ってはいけないのですが、
彼に会って、話して私はそう思いました。
賛否両論あるとは思いますが、これが私が視た知覧でした。
なんとも長くなってしまって申し訳ありません^^;
そして、今回も読んで頂きありがとうございました☆